1996 Fiscal Year Annual Research Report
職業性過敏性肺炎における起因抗原の予知とその許容限界の設定に関する研究
Project/Area Number |
07457097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
上田 厚 熊本大学, 医学部, 教授 (10040198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 昭子 熊本大学, 医学部, 助手 (60040193)
原田 幸一 熊本大学, 医学部, 講師 (00094029)
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Keywords | 職業性過敏性肺炎 / 職業性アレルギー / 真菌 / 農業医学 / 産業医学 / 許容濃度 / 反応予測 / 感作性試験 |
Research Abstract |
1)前年度に引き続き、畜産作業およびハウス栽培(ナス、トマト、イチゴ)作業について、作業現場の粉じんおよび真菌曝露環境の実態調査を実施した。これらの作業にはそれぞれ特異的な真菌の分布が見られ、これらの作業環境中からフサリウム属、アスペルギールス属、クラドスポリウム属、リゾプス属、アルテルナリア属などが同定された。 2)1)で同定された真菌のうち、とくに、フサリウム属およびアルテルナリア属について純粋培養を進め、破砕菌体による精製抗原を作成し、前年度研究で検討したモデル実験系のうち、経気管的投与法を用いて、C57Black/6マウス肺組織に対する過敏性肺炎起因性を予備実験的に検索し、フサリウム属およびアルテルナリア属の抗原性を示唆する成績を得た。 3)過敏性肺炎が疑われるハウスナス作業者(52歳、女子)1例に対して、上記精製抗原のゲル内沈降反応を施工したところ、陽性反応を示した。 4)上記の実験系および抗体検索が含まれる農作業に関連する過敏性肺炎起因抗原の検出と反応予測に関する検索システムのフローチャートを開発した。
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