1995 Fiscal Year Annual Research Report
職域定期健診への多目的がんスクリーニング検査の導入と総合的システムの開発
Project/Area Number |
07457112
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岡崎 勲 東海大学, 医学部, 教授 (00051649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古屋 博行 東海大学, 医学部, 助手 (10276793)
相川 浩幸 東海大学, 医学部, 助手 (40102850)
渡辺 一平 東海大学, 医学部, 助手 (50147162)
逢坂 文夫 東海大学, 医学部, 講師 (70096204)
渡辺 哲 東海大学, 医学部, 助教授 (10129744)
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Keywords | がん検診 / スクリーニング検査法 / 3-hydroxyproline / 特異度 / 鋭敏度 |
Research Abstract |
多くの事業所では健康増進とともに法で定めた定期健康診断を行っている。健康診断の能率的運用のため各事業所では独自に開発したソフトや市販のシステムを用いているが、その内容は人員の省力化、疾病管理の効率化、受診者の呼出を円滑にするため、また、特殊検診のためといった古典的な発想によるものが多い。そのため職域での健康管理のシステム化が十分に機能していない。特に、職場のがん死亡者は減少していないにもかかわらず、定期健康診断での対応が積極的になされていない。私どもは、職域の健康管理のあるべき姿、システム化などをがんを含めて総合的に研究し、発表してきた。特に、尿3-hydroxyproline基礎排泄量の測定が、がん検診で有用である事をJ. Lab. Clin. Med. (1992)および日本衛生学会誌(1994)に報告した。健康管理の総合的なシステム化の一環として職域へのがんスクリーニング検査の導入が必要である。 平成7年度は約758人の事務系事業所を対象にがん検診の資料および尿3-hydroxyproline測定結果を既に整理し、現在投稿中である。男子564人、女子194人の758人について尿3-hydroxyprolineを測定したところ42人に高値を認めた。42人の中に1名のみ胃癌がみられた。特異度は95%であった。さらに現在次の2点を中心に検討している。(1)法で定めた定期健康診断の記録および作業関連疾患の観点から従業員の生活習慣、既住歴、職業歴、身体所見、運動能力、精神衛生等とシステム作成の上で整合性を持たせる。また、(2)がんマーカーとして尿3-hydroxyproline基礎排泄量の測定を行う。これらのデーターを基礎に統計的解析を行い、がんスクリーニング検診をも含めた職域に於ける総合的健康管理システムの開発をおこない、疾病管理や健康障害の予防にとどまらず、健康増進への適切な指導を行うためのシステム化を作成している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 岡崎 勲: "癌検診のメリット・デメリット-各種の癌検診の問題点" JIM. 5. 412-414 (1995)
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[Publications] 岡崎 勲、丸山勝也: "細胞外マトリックス-基礎と臨床-" 小出 輝、林 利彦、愛知出版, 印刷中 (1996)
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[Publications] 袁 萍、渡辺 哲、岡崎 勲: "細胞外マトリックス-臨床医学への応用-" 渡辺明治・岡崎勲 メデイカルビュー社, 印刷中 (1996)