1997 Fiscal Year Annual Research Report
職域定期健診への多目的がんスクリーニング検査の導入と総合的システムの開発
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07457112
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡崎 勲 東海大学, 医学部, 教授 (00051649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古屋 博行 東海大学, 医学部, 助手 (10276793)
渡辺 一平 東海大学, 医学部, 助手 (50147162)
相川 博幸 東海大学, 医学部, 助手 (40102850)
逢坂 文夫 東海大学, 医学部, 講師 (70096204)
渡辺 哲 東海大学, 医学部, 助教授 (10129744)
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Keywords | がん検診 / 3-hydroxyproline / がんの転移・浸潤 / 臓器非特異的腫瘍マーカー / 職域健康管理 |
Research Abstract |
一次がん検診スクリーニング検査法として尿 3-hydroxyproline 基礎排泄量の測定を採用した時の、検査法としての特異度および鋭敏度、さらに問題点を昨年に引き続いて検討した。某企業(従業員8、000名)の退職時検診を対象とした。職域での退職時検診において実際に本検査法を実施し、陽性に出るべき腎腫瘍手術後の腫瘍1例を検出し、233例の中でfalse positiveは3例という特異度98.7%(233/236 X 100)が高く、優れた検査法であった。特定の臓器癌によらない、全身のどこかにがんによる組織破壊があれば、尿中に排出されるこの特殊アミノ酸を検出することでスクリーニングできることがわかった。がんが発生し、多段階で順次悪性化して、サイズが大きくなると共に、基底膜を破壊するmatrix metalloproteinase-2,-3,-9の酵素を発現するようにがん細胞が形質変換する可能性が肝癌で示された。すなわち、がんが浸潤転移し、基底膜が破壊され、基底膜の破片物質が尿中にでる機序を基礎的に検討した。早期癌をどう検出するかを検討するためである。その結果、個人個人の正常値を用いることが鋭敏度を向上させることがわかった。尿 3-hydroxyproline 基礎排泄量の測定で陽性にでた後のがん検診の進め方を検討した。健康診断時の質問表、また受診時まで受けてきた健康診断の内容から、現在は健康状態にあっても、将来どのようながんを発生してくる可能性があるかを、リスク要因から算定した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Okazaki I: "Difference in gene expression for matrix mettalloproteinase-1 between early and advanced hepatocellular carcinomas" Hepatology. 25. 580-584 (1997)
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[Publications] Sakurai Y,etc.: "Expression of interstitial collagenase(matrix metalloproteinase-1)ingastric cancers" Jap J Cancer Res. 88. 401-406 (1997)