1996 Fiscal Year Annual Research Report
マンノース結合蛋白(MBP)の補体活性化制御機構と腎糸球体決着に関する研究
Project/Area Number |
07457176
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小林 邦彦 北海道大学, 医学部, 教授 (60091451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真船 直樹 北海道大学, 医学部, 助手 (70241304)
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Keywords | MBP / 補体 / MASP / α2マクログロフリン / レクチン経路 / 生体防御 |
Research Abstract |
人の血清に存在するマンノース結合蛋白(MBP)は補体活性化に関わる分子で、個体発生学的には若い時期に高く、年齢と共に減少することから、人の幼少期に重要な生体防御関連分子と考えられる。事実、この分子の欠損は幼少期に反復性感染を示す。このMBPの補体活性化はMBPに結合するMBP-associated serine protease (MASP)が関わる。本研究はMASP(蛋白分解酵素)による補体活性化の制御機構の存在、ならびにMASPの生体に於ける存在様式について解析した。 [結果] 1)人血清に存在するMBP中には,MBP、MASP、およびα2macroglobulinの3分子が複合体を形成しているものがあることを、見出した。 2)この複合体の結合順序はMBP-MASP-α2macroblobulinの順で、MBP-MASP間の結合にはCaイオンを介するもので可逆的であるが、MASP-α2macroglobulin間の結合は非可逆的なものであった。 3)MASPはesterolytic活性で補体を活性化する分子であるが、α2macroblobulin-MASP複合体はその活性が抑制されていた。 4)MASPの血液中の存在様式を詳しく検討すると、MBPやα2macroblobulinとも結合しない形態でも存在し、また各分子の血液中での分子数は明らかに異なっていた。分子数的にはMASPが最も多いものであった。 5)MASPの個体発生上の量的変化はMBPと同様に、幼少期に高く年齢と共に減少した。 [考察] α2macroblobulinは多数の蛋白分解酵素のinhibitorとして作用し、系統発生的にも古い分子に属する。MBP-MASPを介する補体系は古く、その制御も古い酵素inhibitorであるα2macroblobulinで行われていることは、理にかなっている。人は最も発達した抗体系、補体系を持つにも関わらず、古いMBP補体系をも合わせもつのは、それなりの理由がある。事実、MBPやMASPの個体発生をみると、幼少期が多く、年齢と共に減少する。このことは、抗体を介する新しい補体系が成熟するまでの間、古いMBPが働くものと考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Terai, I.: "α_2-Mavzoglobulin binds to and inhibits manmose-binding pnotein-asscciated serime protacse" International Immunology. 7 (10). 1579-1584 (1995)
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[Publications] Terai. I.: "Human serum mannose-binding prstein (MBP)-associated serme pudease (MASP) : Determination of levels in bady fluids cnd identitiction" Cliniccl Exp. Immunology. (in press).