1995 Fiscal Year Annual Research Report
全身性炎症反応症候群(SIRS)としての急性膵炎とその重症化機序の解明
Project/Area Number |
07457258
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小川 道雄 熊本大学, 医学部, 教授 (30028691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江上 寛 熊本大学, 医学部, 助手 (00264284)
守 且孝 熊本大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10040213)
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Keywords | 急性膵炎 / 炎症性サイトカイン / 好中球 / 多臓器不全 |
Research Abstract |
ラットにセルレインを4回筋注した後、lipopolysaccharide (LPS)を腹腔内投与しSIRSの状態に感染を合併した重症急性膵炎モデルを作製した。セルレインだけを筋注したラットでは膵に炎症所見を示すが、他臓器は特に変化はみられなかった。これに対しセルレイン+LPS群(重症急性膵炎モデル)では膵のみならず、肝・腎・肺などの重要臓器に炎症性所見を呈し、多臓器障害をきたした。次にこのモデルにおいて好中球エラスターゼ阻害剤を持続静注したところ、血清中のTNF-α値は未治療群とくらべ有意に低下し、肺・肝・腎・膵の組織の炎症所見や肝機能は有意に改善された。さらにセルレイン投与後LPS注入直前に、メチル・プレドニゾロンを腹腔内投与した。メチル・プレドニゾロン投与群では未治療群にくらべ、有意に肺の細胞浸潤を改善した。これらのことから、急性膵炎の重症化には炎症性サイトカインと活性化した好中球が重要な役割を担っていることが示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Guo L et al: "Neutrophil elastase inhibitor (ONO-5046) prevents lung hemorrhage induced by lipopolysaccharide in rat model of cerulein pancreatitis." Digestive Disease and Science. 40. 2177-2183 (1995)
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[Publications] 麦田法文、他: "重症急性膵炎と血液浄化法" 外科治療. 72. 281-286 (1995)
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[Publications] 小川道雄: "急性膵炎の重症化とChemical Mediator" 臨床消化器内科. 10. 944-952 (1995)
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[Publications] 小川道雄: "膵ホスホリパーゼA_2" 日本臨床. 53(増刊). 333-337 (1995)
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[Publications] 小川道雄: "膵分泌性トリプシン・インヒビター(PSTI)" 日本臨床. 53(増刊). 317-322 (1995)
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[Publications] 池井 聰、他: "SIRSの病態と診断-1 急性膵炎を中心に" 侵襲と免疫. 4. 115-120 (1995)
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[Publications] 小川道雄: "新編 診断・治療の進歩と新しい薬剤" 医薬ジャーナル(大阪市), 6 (1995)