1995 Fiscal Year Annual Research Report
表面型早期大腸癌の発生・進展と癌関連遺伝子変異の検討
Project/Area Number |
07457274
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西圧 勇 大阪大学, 医学部, 助教授 (10228182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 浩樹 大阪大学, 医学部, 助手 (30243215)
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Keywords | APC遺伝子 / 表面型大腸癌 / 癌抑制遺伝子 / p53遺伝子 / LOH / 癌遺伝子 / de novo型癌 |
Research Abstract |
前年度までに解析を完了していた表面型の早期大腸腫瘍性病変に加え、新たに入手した15例の病変について、APC遺伝子のMCR領域ならびにエクソン3.4における微小変異について検討を加えた。6例において変異が検出され、その内訳は、点変異によるストップコドンが2例、2塩基の欠失が2例、1塩基の欠失が1例、1塩基の挿入が1例であった。挿入・欠失が認められた例ではすべてがフレームシフトによりストップコドンを生じるもので、APC遺伝子変異が証明された6例すべてがストップコドンを生じる変異であった。形態別にみると、表面隆起型(IIa,IIa+IIc)4例、表面陥凹型(IIc,IIc+IIa)2例であった。これまでの解析結果では、これら表面型病変でのAPC遺伝子変異の頻度は、非常に低かった(24例中2例、8%)が、今年度の解析では15例中の6例(40%)で、この頻度は進行癌や明らかな隆起性病変でのAPC遺伝子変異の検出頻度とほぼ同等であり、表面型病変においてもその病変の発生にAPC遺伝子変異が強く関与していることを示唆している。p53遺伝子変異の解析では、これまでの解析結果と同様に、高頻度で遺伝子変異が検出されており、同遺伝子変異は癌化に必須の変化と考えられる。また、moderate atypiaと診断された病変においてもp53遺伝子変異を有する例があり、これら病変は、分子遺伝学的には既に癌化しているものと考えられる。 APC遺伝子変異の頻度については未だ結論が得られておらず、今後、初回解析例の再検討と追加症例の検討が必要である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hiroki Kurahashi: "Allelic status on 1p and 11p15 in neuroblastoma and benigs ganglioneuroma" Int,J.Oncology. 6. 669-674 (1995)
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[Publications] P.Merel: "Predominant occurreence of somatic mutations of the NF2 gene in meningiomas and schwannomas" Genes,Chromosomes & Cancer. 13. 211-216 (1995)
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[Publications] Hiroki Kurahashi: "AN EcoRI RFLP in human APC gene." Jpn.J.Human Genet. 40. 339-341 (1995)
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[Publications] Hiroki Kurahashi: "Biallelic inactivation of the APC gene in hepatoblastoma^1" Cancer Research. 55. 5007-5011 (1995)
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[Publications] Tetsuro Kobayashi: "Clinicopathological findings and p53 expression of thyroid cancer in children" Jpn.J.Surg. 25. 217-221 (1995)
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[Publications] 西圧 勇: "臨床DNA診断法" 金原出版, 1134 (1995)
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[Publications] 西圧 勇: "KEY WORD 1995-′96消化器系" 先端医学社, 233 (1995)