1995 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄幹細胞へのドナー主要組織適合性抗原遺伝子導入による免疫寛容に関する研究
Project/Area Number |
07457294
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中田 精三 大阪大学, 医学部, 助手 (50116068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福嶌 教偉 大阪大学, 医学部, 助手 (30263247)
伊藤 寿記 大阪大学, 医学部, 助手 (20231152)
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Keywords | 免疫寛容 / 骨髄幹細胞 / 主要組織適合性抗原(MHC)遺伝子 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
ラット心移植モデルにおいて、ドナーMHCを発現させたレシピエント骨髄細胞の胸腺内移入によりドナー特異的免疫寛容を誘導できるか否かを検討している。その予備実験として平成7年度は、BUFラット(RT1b)心を、WFuラット(RT1u)に移植し、同時にBUF骨髄細胞も胸腺内に移植するモデルを用いた。このモデルに短期間のALSおよびFK506を併用することにより、グラフト心に対する免疫寛容が誘導された。寛容ラットの脾T細胞は、ドナー抗原に対し増殖応答の低下を示し、ドナー特異的な免疫担当細胞のクローンサイズの低下も認めた。 次いで、レシピエントPVC.R1ラットのMHCクラスI抗原のA locusの遺伝子(RT1A^a)をラットcDNAライブラリーより単離した。これを蛋白発現ベクターに組み込み、ドナーBUFラット細胞(RT1A^b)に発現させた。まず、RT1A^a抗原を安定して発現する細胞株を得るために、BUFラット肝癌細胞株7316Aに、CMVエンハンサー・プロモータをもつpBK-CMVベクターを使用しRT1A^aを導入し、ネオマイシン耐性によりクローンを選別した。FACSおよび免疫沈降法により、RT1A^aを安定して強く発現する7316Aクローンを選別し、この細胞株の胸腺内移植によるグラフト心に対する免疫寛容誘導を試みている。 更にレシピエント骨髄細胞を採取培養し、HVJリポゾーム法によりRT1A^a遺伝子の導入効率を高めるべく、各種条件の設定を試みている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伊藤章・伊藤壽記・上池渉・森口聡・中田精三・白倉良太・松田暉: "胸腺内ドナー骨髄細胞投与による特異的免疫寛容の誘導" 今日の移植. 8. 335- (1995)
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[Publications] A.Ito,T.Ito,W.Kamiike,S.Nozaki,F.Uchikoshi,T.Tanaka,A.Kuhara,A.Moriguchi,M.Miyata,S.Nakata,R.Shirakura: "Induction of Tolerance in Rat Cardiac Allograft Model by Intrathymic Injection of Donor Bore Mawow Cells" Transplantation Proceedings. 27. 1607-1608 (1995)