1996 Fiscal Year Annual Research Report
三次元CTの描出精度及び分解能の向上とシミュレーションサージェリーへの応用
Project/Area Number |
07457325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中塚 貴志 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80198134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 康志 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60260494)
平林 慎一 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60173259)
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Keywords | シミュレーションサージェリー / 頭蓋顎顔面外科 / 三次元CT / 頭蓋モデル / コンピューター |
Research Abstract |
平成7年度は実際のCADデータと光硬化樹脂モデルとの間での精度の検討を行った。乾燥頭蓋骨を1ミリピッチで撮影したデータを用いた。このデータを0.2ミリで補間し、さらにこの三次元画像の座標上に10mm角の直方体マーカーを10個、数値的に書き込み、光造形用のデータとした。そして実際に作成した光硬化樹脂モデルの直方体マーカーを三次元計測装置を用いて測定し、CADデータ上で求めた理論値を比較した。本モデルの誤差はCADデータ作成の過程で生じる誤差と光造形の過程で生じる誤差の2つからなる。今回は光造形の過程で生じる誤差ついて検討を行ったが、最大1.96mm、最小0.25mm、平均0.73mm、標準偏差0.54mmであった。このようにCADデータと光硬化樹脂モデルとの間の誤差はきわめて小さいものであったが、これはおもに光硬化樹脂の作成時におけるモデルの歪みによるものであると考えられた。この誤差は通常の使用方法では問題とならない範囲であることが示された。 平成8年度は眼窩部の骨の欠損についての検証を行ったが、これはデータ収集からCADデータ作成までの間で生じたものであった。これらの欠損は、二値化の際の閾値を200HUから100HUまで下げることで約80%減少でき、また0.2mm間隔でデータを収集することで約70%減少できることが判明した。
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[Publications] 平林慎一: "光造形頭蓋顔面骨実体モデルの精度-光造形時に生じる誤差について" 日本形成外科学会誌. 15. 383-388 (1995)
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[Publications] Yasushi Sugawara: "A Spheno-orbital Encephalocele with Unilocleral Exophthalmos" Annals of Plostic Surgery. 36. 410-412 (1996)
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[Publications] 平林慎一: "光造形頭蓋顔面骨実体モデルの精度-眼窩骨欠損の原因とその対策について" 日本形成外科学会誌. 16. 225-233 (1996)