1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07457350
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
豊岡 秀訓 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80010362)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
槇田 浩史 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (20199657)
|
Keywords | エンドトキシン / NO / carboxy-PTIO / MRS |
Research Abstract |
前年度に引き続き、エンドトキシンショック時の肝代謝障害に対する、NO (nitric oxide)消去剤imidazolineoxyl-N-oxide誘導体(carboxy-PTIO)の効果を検討する目的で以下の研究を行った。 [対象および方法] 日本白色ウサギ18羽を実験動物として使用した。ケタミン、キシラジン麻酔下にウサギを気管切開し、人工呼吸を行った。右内頚動静脈にカテーテルを留置し、平均動脈圧、心拍数、中心静脈圧を持統モニターした。開腹後、左肝葉間にin vivo 31P-MRシグナル測定用表面コイルを設置、部分閉腹後ウサギを仰臥位にてSiemens社製MR Systemo4.7Tに入れMRシグナルを測定した。ウサギは1)コントロール群、2)LPS群、3)LPS+carboxy-PTIO群に分けた。LPSは400μg/kgとし、carboxy-PTIOはLPS投与60分後より0.17mg/kg/minの速度にて3時間投与した。β-ATP、Piの割合を肝エネルギー代謝の指標とし、また、Piのケミカルシフトから細胞内pHを測定した。各群2時間毎に動脈血ガスを、そして7時間後の血中GOT、OCT、LDH、乳酸値その他を測定した。 [結果] LPS投与により30分以内の急峻な血圧の低下と180分以降の緩徐な血圧低下が認められた。NO消去剤の投与は(a)2相目の血圧の低下を抑制した。(b)肝内ATP濃度を保持し、肝細胞アシドーシスを防止した。(c)乳酸、アラニンなどの水溶性代謝物質の肝内濃度を正常化した。一方、(d)生体膜の基本的な構成成分であるリン脂質総量、各種リン脂質量、細胞膜流動性の指標であるコレステロール/リン脂質比には影響せず、本方法においてNO消去による肝細胞障害は観察されなかった。
|
Research Products
(1 results)