1995 Fiscal Year Annual Research Report
血中PSA,PAPmRNAを用いた前立腺癌stage診断法の研究
Project/Area Number |
07457366
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
折笠 精一 東北大学, 医学部, 教授 (60001004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船渡 忠男 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (70165455)
星 宣次 東北大学, 医学部, 助教授 (80107200)
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Keywords | RT-PCR / PSA / PSAmRNA / ケラチン19 / ケラチン10mRNA |
Research Abstract |
RT-PCRによる尿路悪性腫瘍細胞の抹消血,リンパ節よりの検出 (1)サイトケラチンは主に,上皮細胞に存在する中間径フィラメントで,20種類のsubunitに分かれている。ケラチン19は正常梢消血の単核球には認められず,血液中からケラチン19が検出されれば、血液中に上皮性癌細胞が存在していると考えられる。RT-PCR法により尿路性器悪性腫瘍患者の梢消血よりケラチン19mRNAの検出を行った。健常人では検出されず,膀胱癌の3/10(M1が2,pT3aNOMOが1)例,腎盂尿管癌の1/6(M1が1),腎癌3/6(M1が3),精巣腫瘍1/8(M1が1)、陰茎癌2/2(M1が1、T2NOMOが1)が検出された。 (2)PSAmRNAの検出 前立腺癌患者5/15(M1が5)の梢消血単核球よりPSAmRNAを検出した。 前立腺癌例の骨盤内リンパ節吸引細胞(FNAB)よりPSAmRNAを検出し,従来の細胞診と比較した。FNABsampleではPSAmRNAは膀胱癌例ですべて陰性で前立腺癌例で陽性例が認められた。前立腺癌FNAB sampleの細胞診では18例中6例が陽性、2例がclass III。遺伝子診断では細細胞診陽性の5例,classIIIの2例,細胞診陰性の2例が陽性であった。PSA免疫染色では細胞診陽性はすべて陽性であったがClass IIIはいずれも陰性であった。9例に前立腺全摘,リンパ節郭清を行った。リンパ節郭清の組織診ではいずれも転移なしであった。症例4はpT2aNOであったが術後10ヵ月現在血清PSA上昇中。症例11はpT3bNOであったが摘出リンパ節もPSAmRNAを発現していた。症例14は術前T2NOMOであったがcap+でpT3aであった。症例18はPSAmRNA,cytology,摘出リンパ節のPSAmRNAいずれも陰性であったがsw+でpT3cであった。
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