1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヒルシュスプルング病類縁疾患に対する消化管神経細胞の分化誘導療法の開発
Project/Area Number |
07457424
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岩井 直躬 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90128695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下竹 孝志 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90254341)
柳原 潤 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30158026)
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Keywords | ヒルシュスプルング病 / ヒルシュスプリング病類縁疾患 / 消化管神経叢 / 神経堤細胞 / 神経栄養因子 |
Research Abstract |
本年度における研究では、マウス胎仔消化管神経叢発生過程における神経堤由来細胞の増殖と自然死の観点から、特にヒルシュスプルング病及び同類縁疾患の病態発生について検討した。研究手法としては、マウス胎仔ならびに臨床検体を対象とした形態学的アプローチを主とし、増殖期細胞はBrdUの核内への取り込み或いはPCNAの特異的発現を、生理的細胞死を示しつつある細胞はTUNEL法を用いた核内DNAのfragmentationを指標にして可視化した。 マウスの各発生段階(胎生10日〜生後28日目)における消化管神経叢原基では、神経堤細胞は胎生10〜13.5日目に盛んに増殖しつつ口側から肛門側に向けて移動を示し、細胞の自然死は胎生13.5日から生後3日目にかけて筋層間及び粘膜下層の神経叢に確認された。従って、胎生の一時期には、神経堤に由来する神経叢を構成する細胞が生後と比較して極めて数が多い状態となる形態が観察された。これは、生後ヒルシュスプルング病と同様の病態を示す一群の類縁疾患病例の消化管神経叢の病的形態と一致しており、実際に生後2〜5日目に外科的に切除された検体(切除・生検)における同様の検索でも一部に神経系細胞の増加と自然死陽性と考えられる所見が得られ、それらの病態が神経叢の発達・成熟不全に由来する可能性が明らかになった。従ってこれらの知見を踏まえて検討を進めることにより、神経系細胞の分化誘導の至適時期についての検討が可能になると考えられた。 これらの所見を踏まえて、次年度では消化管神経叢の発達に関する神経栄養諸因子の影響を胎生学的観点から進めることとする。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shimotake T,et al.: "Impaired proliferative activity of mesenchymal cells affects the migratory pathway for neural crest cells in the developing gut of mutant murine embryos." Journal of Pediatric Surgery. 30. 445-447 (1995)
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[Publications] Shimotake T,et al.: "Innervation patterns in congenital biliary dilatation." European Journal of Pediatric Surgery. 5. 265-270 (1995)
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[Publications] Shimotake T,et al.: "Successful management of congenital bilateral eventration of the diaphragm" Pediatric Surgery International. 10. 173-174 (1995)
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[Publications] Shimotake T,et al.: "Germline mutation of the RET proto-oncogene in multiple endocrine neoplasia type 2A:DNA diagnosis and its implications for pediatric surgeons" Journal of Pediatric Surgery. 31(in press). (1996)