1995 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄感覚受容性視床ニューロンの大脳皮質第一次体性感覚野への投射様式に関する研究
Project/Area Number |
07457442
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
岩田 幸一 日本大学, 歯学部, 講師 (60160115)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 やよい 日本大学, 歯学部, 副手 (70174638)
坪井 美行 日本大学, 歯学部, 助手 (50246906)
|
Keywords | 視床歯髄駆動ニューロン / 第一次体性感覚野 / 軸索投射様式 / PHA-L / 皮質内微小刺激 / 逆方向性応答 |
Research Abstract |
本年度は、歯髄刺激に応答する歯髄駆動ニューロン(TPN)活動を視床後内腹側(VPM)核から記録し、大脳皮質第一次体性感覚野の微小刺激に対する逆方向性応答を指標に、視床TPN軸索の皮質内分布様式を詳細に検索した。また、VPM核内の歯髄感覚入力投射部位に神経トレーサーであるPHA-Lを微量注入し、大脳皮質内における軸索分布様式についても併せて検索した。その結果、視床TPNはVPM核の尾側部から多く記録され、皮質内微小刺激により逆方向性応答を誘発する皮質内刺激部位は冠状回中央部から前方部を中心とした3a野および3b野の両領野に位置していた。これら皮質領域は、VPM核内へのPHA-L注入により順行性に標識された軸索終末の分布領域とほぼ一致とていた。軸索終末の分布領域は、細胞構築学的分類から3a野および3b野のIII層を中心とした領域に相当していた。さらに、微小刺激実験の結果から、TPN軸索は皮質内において、クラスター状を成して分布していることが示唆された。このような皮質内における軸索のクラスター状の分布は、PHA-Lを用いたトレース実験においても観察された。今年度は、平成7年度に行った研究をさらに進め、皮質内における視床TPNが3a野および3b野内において同一の分布様式を示すのか、また各視床TPNの軸索投射様式と受容野特性との関係についても検索を進める。さらに、視床TPNの単一軸索内にneurobiotinを注入することにより、その皮質内分布様式についても併せて検索を進めることを計画している。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 岩田幸一: "Fos induction in the medullary dorsal horn and Cl segment of the spinal cord by acute inflammation in aged rats." Brain Research. 678. 127-139 (1995)
-
[Publications] 岩田幸一: "歯痛発現の神経処理機構について" 日本歯科東洋医学会誌. 14. 1-11 (1995)
-
[Publications] 岩田幸一: "Brain and Oral Function" Elsevier Sicence B. V., 648 (1995)