1995 Fiscal Year Annual Research Report
非収縮性モノマーによる適合性の良好な修復用レジンの開発研究
Project/Area Number |
07457481
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
宮崎 光治 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (40050041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 剛 東京工業大学, 資源研・合成化学部門, 教授、所長 (40016738)
川口 稔 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (10122780)
福島 忠男 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (80084250)
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Keywords | 修復用レジン / 膨張性樹脂 / スピロ化合物 / 光重合 |
Research Abstract |
1)モノマーの分子構造と膨張性に関する遠藤らの研究結果(Macromolecules 27;3986-3991,1994、色材68;286-293、1995)に基づいて、環状カーボナ-ト構造の有用性に着目し、そのメタクリレート誘導体(2-オキソ-5-エチル-5-メタクリロイルオキシメチル-1、3-ジオキサン)を合成した。すなわち、トリメチロールプロパンジメチルアセタール、トリエチルアミン、メタクリル酸クロライドをジエチルエーテル中で反応させ、2-メタクリロイルオキシメチル-1、3-プロパンジオールを合成した。そして、反応生成物にエチルクロロホルメート、トリエチルアミンを加え反応を行い合成した。合成物は融点51〜2℃の白色結晶物であった。 2)可視光線重合による検討を行うために試作した、新しい光重合装置(特注)の性能(光量調節、測定精度、再現性等)について、示差走査熱量計(セイコ-電子製・DSC装置)を用い、メタクリレート/カンファーキノン/アミン系レジンの重合熱(H)および最高発熱時間(Tp)から検討した。 その結果、照射量(10、15、20mW)の増加に伴って重合熱の増加が観察されたが、Tpにはあまり変化がみられなかった。また、一回の測定には1mg程度のモノマーがあれば、重合速度や重合率の測定が十分に可能であることが確認できた。 上記(I)のモノマーのMMA、スチレン、アクリルニトリル、2官能性メタクリレートへの溶解性について検討した結果、前3種のモノマーに対しては50mol%以上の溶解性を示したが、2官能性メタクリレートに対してはやや溶解性が低い傾向を示した。
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