1996 Fiscal Year Annual Research Report
ヌクレアーゼ耐性を有する新規アンチセンスヌクレオチドの分子設計
Project/Area Number |
07457551
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
浦田 秀仁 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (80211085)
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Keywords | アンチセンス / L-ヌクレオシド / 炭素環ヌクレオシド / コンホメーション固定 / オリゴヌクレチド |
Research Abstract |
1.塩基部と糖部をO-cyclo結合により架橋させ、グリコシド結合まわりのコンホメーションをlow antiに固定したracemicな炭素環adenosine誘導体(1)、uridine誘導体(2)およびcytidine誘導体(3)の合成は昨年度の実績として報告済みであるが、今年度はcytidine誘導体(3)の合成収率の最適化および、guanosine誘導体(4)の合成に成功した。しかし、guanosine誘導体(4)の合成に関しては合成収率がかなり低く、さらなる検討を要する。 2.次に光学活性な1-4を合成する際に、1-4の合成原料となる光学活性体なオレフィン体(5)を(-)-α-ビネンを不斉源とした不斉ハイドロボレーションにより合成し、種々の光学異性体分離カタムを用いて分離条件の検討を行った結果、合成した5は98%以上の光学純度を持つことを確認した。 3.以上のようにして得た光学活性はオレフィン体(5)を出発原料として、ラセミ体の合成で確立した合成ルートに従って、グリコシド結合まわりのコンホメーションがlow antiに固定され、L-型ヌクレオシドの立体を持つadenosine誘導体(la)およびuridine誘導体(3a)の合成を行った。 4.現在、光学活性な2および4の合成の検討を行うとともに、これらのアミダイト体への誘導を行っており、今後自動DNA合成装置によりオリゴヌクレオチドを合成し、その諸性質を検討する予定である。
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