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1995 Fiscal Year Annual Research Report

在宅療養環境の整備に関する研究-MRSA陽性患者の実態とその伝播経路について-

Research Project

Project/Area Number 07457567
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

杉下 知子  東京大学, 医学部(医), 教授 (60010063)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 法橋 尚宏  東邦大学, 医学部, 助手 (60251229)
KeywordsMRSA
Research Abstract

東京都内の老人病院介護力強化病棟において,患者83名を対象として,鼻腔および口腔からそれぞれMRSAチューブ(ミリポア)を用いて細菌を採取し,一般細菌検査方法にしたがって黄色ブドウ球菌を検出した.このうちMRSAの判定は,センシ・ディスク(Becton Dickinson)にてオキサシリン耐性のものとした.
全対象者のMRSA保有率は20.2%,口腔内保有率は15.5%,鼻腔内保有率は14.3%,口腔内と鼻腔内の両方の保有率は9.5%であった.移動能力からみると,口腔内と鼻腔内の両方のMRSA保有者は全員が介護を必要とする患者であり、口腔内のみの保有者は全員が自力歩行可能な患者であった.一般にMRSAは鼻腔の細菌叢に定着するとされているが,今回の調査では鼻腔とほぼ同じ割合で口腔からもMRSAが検出された.誤嚥性肺炎の多い高齢者においては,MRSAの存在が一時的であってもかなりの危険をもつと考えられた.
さらに,MRSA保有者には2週間後に追跡検査を行なったところ,再保有率は71.4%であった.追跡検査でMRSAが消失していた患者は,移動能力からみると,全員が自力歩行可能な患者であり,全員が口腔内のみの保有者であった.このようにあ,ADLが良好な場合は,高齢者であっても一時的な菌の保有にとどまることがわかった.今後は,感染防止の視点から,このような病原菌の消失を目的とした効果的な口腔ケアについても検討していきたい.
現在,上記の調査とは別に,東京都内の産院より,医師23名,ナ-ス31名,患者159名の鼻腔より細菌を採取し,細菌培養を終えたとことである.今後は,培養後のコロニーに対して,PCRによるmecAの検索を行ない,詳細な株の選定をDNA配列の検討により実施し,DNA解析による株特定にしたがった伝播経路の検索を行なう予定である.

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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