1995 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子操作マウスにおける循環、呼吸、自律神経機能の研究
Project/Area Number |
07457576
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
熊田 衛 東京大学, 医学部(医), 教授 (00110487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑木 共之 東京大学, 医学部(医), 助手 (80205260)
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Keywords | 遺伝子操作マウス / エンドセリン-1 / 血圧 / 呼吸運動 / 呼吸反射 / 自律神経 / 血管運動神経 / 心臓交感神経 |
Research Abstract |
遺伝子操作マウスにおける循環・呼吸・自律神経機能を研究するための方法を新たに開発し、エンドセリン(ET)-1遺伝子欠損マウスのヘテロ接合体(ET-1^<+/->)に適用した。無麻酔状態でマウスの瞬時血圧を計測し、心拍数を心電図R-R間隔より求めた。血圧および心電図R-R間隔よりパワースペクトルを計算し、血管運動神経の交感神経活動、心臓交感神経および心臓迷走神経活動を評価した。呼吸運動はマウス用に開発した身体プレチスモグラフ法を用いた。ET-1^<+/->と同腹野生型マウスとの比較を行い、以下の結果をえた。収縮期血圧のパワーススペクトルの低周波数成分(LFP)は、交感神経活動と正に相関した。R-R間隔から求めたLFPおよび高周波成分(HFP)はそれぞれ、心臓交感神経活動および心臓迷走神経活動に対応した。ET-1^<+/->では、野生型と比較して、血圧の有意な上昇が見られた。換気活動の計測より、ET-1^<+/->では平常時の換気機能には差がなかったが、低酸素または高CO_2負荷にたいする呼吸反射が減弱していた。自律神経活動にかんして、収縮期血圧のパワー密度におけるLFPの有意な増加が観察された。以上より、内因性ET-1は、血圧・呼吸・交感神経活動の調節に関係していると結論された。
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[Publications] TOMOYUKI KUWAKI: "FOLE OF ENDOTHELIN IN LENTRAL CARDIORESPIKATORY CONTROL: MODERN AND CLASSICAL APPROACHES" NEWS IN PHYSIOLOGICAL SCIENCES. 10. 228-233 (1995)
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[Publications] YUKIKO KURIHARA: "IMPAIRED DEVELOPMENT OF THE THYROID AND THYMUS IN ENDOTHELIN-1 KNOCKOUT MICE" JOURNAL OF CARDIOVASCULAR PHARMACOLOGY. 25(Suppl.3). S13-S16 (1995)
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[Publications] KOJI MAEMURA: "GENE EXPRESSION OF ENDOTHELIN ISOFORM AND RECEPTORS IN ENDOTHELIN-1 KNOCKOUT MICE" JORNAL OF CARDIOVASCULAR PHARMACOLOGY. 26(Suppl.3). S17-S21 (1995)
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[Publications] TOMOYUKI KUWAKI: "IMPAIRED VENTILATORY RESPONSES TO HYPOXIA AND HYPERCAPNIA IN MUTANT MICE DEFICIENT IN ENDOTHELIN-1" AMERICAN JOURNAL OF PHYSIOLOGY. (in press).