1996 Fiscal Year Annual Research Report
中等化学教育における個人実験を通しての科学的表現力育成に関する調査研究
Project/Area Number |
07458027
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Research Institution | National Institute for Educational Research |
Principal Investigator |
松原 静郎 国立教育研究所, 科学教育研究センター, 室長 (50132692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猿田 祐嗣 国立教育研究所, 科学教育研究センター, 室長 (70178820)
有元 秀文 国立教育研究所, 教科教育研究部, 室長 (40241228)
堀 哲夫 山梨大学, 教育学部, 教授 (30145106)
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Keywords | 高等学校 / 中学校 / 化学教育 / 理科教育 / 個人実験 / 科学的表現 / 定型文 / 調査研究 |
Research Abstract |
高等学校化学および中学校理科における実験レポートを中心とした表現力の育成に関する研究計画に基づき,次のとおり進めてきた。 1.東京近郊の中・高等学校および新潟県,群馬県,長野県の各県教育センターより研究協力委員として協力を得た。東京近郊の研究協力委員を中心に月に1回ずつ研究会を開催した。 2.昨年度から開発してきた高等学校化学1B用の個人実験教材(実験プリント)10教材を各協力校で実施するとともにその結果を基に改訂作業を進めた。 3.中学校でも理科2年用に開発してきた実験教材(実験プリント)5教材を,各協力校で実施するとともにその結果を基に改訂作業を進めた。 4.高等学校と中学校の改訂した実験教材および教師用手引き,さらに,今年度の実践結果について,報告書にまとめた。 結果を分析し,実験での定型文を使った記述を何度も繰り返すことにより,生徒も定型文に慣れ,適切な文書を書けるようになっていくこと,「考察」の定型文における要素である「結果」と「結論」および「根拠」は,議論の一般構造として知られている「トゥルミン・モデル」における骨格の要素と同じであり,表現において重要な要素であること,「結果」と「考察」を記述する際のチェックポイントとして,「質問されたことに答えているか」,「一つの定型文の中に,無理に多くの情報を詰め込みすぎていないか」,「『考察』を書くときに『実験結果の原因』を書いていないか」などがあることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 松原静郎: "「小・中・高等学校における理科問題得点への諸因子の影響」" 日本科学教育学会年会論文集. 20. 127-128 (1996)
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[Publications] 三宅征夫: "「理科の到達度に関する男女差の経年変化」" 日本科学教育学会年会論文集. 20. 129-130 (1996)
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[Publications] 瀬沼花子: "「算数・数学の到達度の変容に関する男女差」" 日本科学教育学会年会論文集. 20. 219-220 (1996)
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[Publications] 瀬沼花子: "「算数・数学の到達度と態度の変容に関する男女差」" 数学教育論文発表会論文集. 29. 145-150 (1996)