1996 Fiscal Year Annual Research Report
教授行動の選択系列のアセスメントと過程決定モデルによる授業分析方法の開発
Project/Area Number |
07458031
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 光洋 大阪大学, 人間科学部, 教授 (60016491)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 好和 大阪大学, 人間科学部, 助手 (30271018)
南部 昌敏 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90143627)
山内 祐平 大阪大学, 人間科学部, 助手 (50252565)
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00114893)
|
Keywords | 教授行動 / アセスメント / 過程決定 / 構造モデル / 授業分析 / 授業設計支援 / 教授スキル / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、教授-学習過程の各時点(状態)で選択可能な授業展開と教授行動を予測し、そのなかから最適な行動を選択していく教授行動の選択肢間のアセスメント(assesment)の概念を適用したシミュレーション・モデルの枠組みを利用して、授業者の意思決定による「過程決定モデル」に基づき、新しい授業分析の方法論を開発することである。 今年度は次の課題解決を試みた。まず、授業の過程決定モデルの設定である。前年度構築した授業の構造モデルを修正する意味で、ある教授行動が生起させる学習行動の各系列の相互作用に着目した。すなわち、教授行動と学習行動の相互に影響し合う度合いを確率的多段決定過程の構造によって教授・学習行動の相互間の(1)特定の行動によってある行動の生起が促進されるか、抑制されるか、(2)特定の行動間の生起の影響の度合い、(3)特定の行動によってある行動が生起する時間等を分析した。また、授業の指導案設計と授業録画およびプロトコールの作成を行った。これらは授業行動のアセスメントの基礎資料を得るために、授業録画とプロトコールを作成したものである。 次年度以降の課題としては、次の数点が指摘できる。 まず、マイクロティーチングとシミュレーション手法による指導案と授業記録の作成、それに基づく教授行動の選択系列の作成が急務である。さらに、教授行動と学習行動との相互作用をモデル化する必要がある。これらの課題を有機的に連関させることにより、教師の自己評価・力量形成のための研修コースウェアの開発や、教師の実践的能力形成のための授業技術ハンドブックの設計理念が構成できると思われる。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 井上光洋: "斉藤喜博の「授業の展開」の分析(1)" 日本教育方法学会第32回大会発表要旨. 35 (1996)
-
[Publications] 井上光洋: "教育実践研究の方法論の開発" 日本教育工学会第12回大会講演論文集. 257-258 (1996)
-
[Publications] 井上光洋: "教授行動の選択系列のアセスメントと過程決定モデルによる授業研究方法の開発(2)" 日本教育工学会第12回大会講演論文集. 105-106 (1996)
-
[Publications] 井上光洋: "キーワード・キ-シーン抽出・構造化法の研究開発(1)" 日本視聴覚・放送教育1996年大会発表論文集. 2-3 (1996)