1995 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害の軽い子どもの教育的能力診断法の開発と実践による検証
Project/Area Number |
07458043
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大橋 佳子 金沢大学, 教育学部, 教授 (40093207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国分 充 金沢大学, 教育学部, 助教授 (40205365)
大井 学 金沢大学, 教育学部, 助教授 (70116911)
片桐 和雄 金沢大学, 教育学部, 教授 (00004119)
森 源三郎 金沢大学, 教育学部, 教授 (10019424)
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Keywords | 軽度精神遅滞 / 学習障害 / 平衡運動 / 事象関連電位 / 音声学的分析 / コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、知的障害の軽い子どもを対象とする運動系・感覚系・言語系にわたる指導法と結びついた教育診断法の開発を目指すことにある。まず、運動系に関しては、粗大運動の中でも細かな調整が要求される平衡運動を取り上げ、学習障害など知的障害の軽い子どもでよく言われる不器用という特徴を抽出するための検査法が検討された。平均台歩き及び片足立ちから平衡能力を測定・評価するためのデータが精神遅滞児を中心として蓄積された。また、平衡能力の障害の機序を探るため、身体動揺とそれら平衡運動との関係が検討され、その関係は一義的ではなく、動揺の諸指標間の関係が問題となるという複雑にして興味深い問題を有していることが示された。感覚系に関しては、低次の感覚水準にとどまらずCNVのような感覚系を基とする高次な心理機能と結びついている事象関連電位の計測が行われた。また、心拍変動から子どもの総合的な感覚受容体を把握し、それを指導につなぐという心拍モニタリングシステムの可能性についても検討された。言語系に関しては、基礎的には子どもの発することばの音声学的分析、臨床的には子どものコミュニケーション能力の評価を行った。音声言語生成に関する分析では、舌運動能や呼気持続能等の問題が、特徴的な構音障害を示すダウン症候群児や脳性マヒ児で示され、それとの異同が検討された。子どものコミュニケーションに関しては、実際の指導とのつながりを意識して、相互作用アプローチの技法が軽度言語発達遅滞児とのコミュニケーションに及ぼす影響が検討された。その結果、そうした技法は会話の均衡維持及び結束構造の拡大に影響することが確認され、彼らに対して言語指導を行う際の手がかりを得ることができた。
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Research Products
(1 results)