1995 Fiscal Year Annual Research Report
通信最適化方式に基づいた相互結合網の新しい評価方式についての研究
Project/Area Number |
07458054
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平木 敬 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20238348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 尚 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70240728)
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Keywords | メモリコンシステンシ / 分散共有メモリ / エラスティックメモリコンシステンシ / レイテンス隠蔽 / ワークステーションクラスタ |
Research Abstract |
本年は「通信最適化方式に基づいた相互結合網の新しい評価方式についての研究」の第一年度にあたり、研究環境、特にシミュレーション環境の構築と、相互結合網評価に使用する通信最適化方式の基礎研究およびシミュレーションを行なった。本年の研究の過程で、更に研究対象を分散共有メモリプロトコル、特に一般化したメモリコンシステンシモデル(エラスティック・メモリコンシステンシモデル)に絞って行なうことが効果的であることが確認されたため、本モデルの構築を行なった。 緩和されたメモリコンシステンシモデルはリモートアクセスレイテンシの隠蔽手法の一つであり、近年いくつかの方式が考案された。この中の一つに、我々が考案したレイテンシ隠蔽能力が最大クラスであり実装コストが小さいと予想されるエラスティックコンシステンシモデルがある。本研究は、そのエラスティックメモリコンシステンシモデルの具体的な実装法の検討、実装による実証、モデルの予備的評価を目的とした。モデルの予備的評価に関しては、各種メモリコンシステンシモデルに関する定性的比較や各種メモリコンシステンシモデルが使用可能な分散共有メモリマルチプロセッサのシミュレータの作成を行なった。シミュレータ作成に関しては現在デバック状況で定量的な評価がなされるまでは至っていない。ワークステーションクラスタ上のエラスティックメモリコンシステンシモデルの実装完了、実験データ採取、シミュレータ上の定量評価等がなされた時点で、成果を順次公表していく予定である。
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[Publications] 戸塚米太郎: "汎用細粒度並列計算機:お茶の水1号 ---構成と性能評価---" 情報処理学会論文誌. 36-7. 1652-1661 (1995)
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[Publications] 対木潤: "スケーラブル並列計算機プロトタイプ :お茶の水5号" 情報処理学会研究報告. 95-80. 25-32 (1995)
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[Publications] 田中清史: "汎用並列計算機プロトタイプお茶の水5号の再構成可能高機能結合網" 電子情報通信学会技術研究報告. 95-209. 49-56 (1995)
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[Publications] 田中清史: "一般化されたコンバイニング機構" 情報処理学会研究報告. 96-13. 31-36 (1996)