1995 Fiscal Year Annual Research Report
超プルトニウム核種の中性子核分裂基本データの精密測定
Project/Area Number |
07458104
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中込 良廣 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (50027455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神野 郁夫 京都大学, 工学部, 助手 (50234167)
木村 逸郎 京都大学, 工学部, 教授 (40027404)
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Keywords | 超プルトニウム核種 / 中性子核分裂 / 分裂片質量分布 / 分裂片運動エネルギー分布 / 即発中性子数 / 二重速度・二重エネルギー法 |
Research Abstract |
本研究の目的である、アメリシウムやキュリウムの熱中性子核分裂反応における、分裂片質量分布及び運動エネルギー分布並びに分裂片質量ごとの即発中性子数ν(m)の測定のため、本年度は、二重速度・二重エネルギー測定装置(2V-2E装置)の整備、アメリシウム-234薄膜試料の製作及び実験開始を計画した。 1.2V-2E装置の整備 分裂片の飛行時間を測定するためのスタート検出器として、当初計画の薄膜シンチレーション検出器の他に、マイクロチャンネルプレート検出器の使用を追加した。測定回路系に増幅器、ゲート回路等の電子機器を更新し、データ収集・処理系にメモリー容量の大きい高速コンピュータを装備した。検出系及び測定回路系の整備の効果については、ウラン-235の熱中性子核分裂実験を行い、整備前に比べノイズの低いデータが得られ、全体として測定精度が向上したことを確認し、ほぼ、当初の計画目標は達成できた。 2.薄膜試料の製作 使用できるアメリシウムの量が少ないことから、薄膜製作に当たっては、新たに、試料の消費量の少ない電着法を採用することにした。均一厚さの薄膜を製作する技術を確立するため、ウラン-235やネプツニウム-237等を使っての試作・熱中性子核分裂実験を繰り返した。その結果、40μg/cm^2厚さのニッケル箔上に約100μg/cm^2厚さの試料を均一に電着することが可能となった。この技術習得に時間を費やしたため、本年度はアメリシウム薄膜試料製作まで至らなかったが、次年度に同試料を製作し、2V-2E装置で実験を開始することとする。
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