1997 Fiscal Year Annual Research Report
環境調和型都市の大気環境形成手法評価のための都市キャノピモデルに関する研究
Project/Area Number |
07458122
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 克人 大阪大学, 工学部, 教授 (90029166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 明 大阪大学, 工学部, 助手 (20215445)
加賀 昭和 大阪大学, 工学部, 助教授 (90029265)
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Keywords | 都市キャノピ / 短波放射 / 長波放射 / ヒートアイランド / モンテカルロ法 |
Research Abstract |
建物構造が都市キャノピ層内の気温・風速分布にどのように影響を及ぼすかを1次元大気境界層モデルを用いて解析した。まず、都市キャノピ内の建物群を同じ大きさの建物が規則正しく格子状に配置されるとモデル化し、モンテカルロ法に基づく光追跡法により都市キャノピ内の短波放射と長波放射フラックスを精度良く推定した。その結果、都市の建物による被覆率を増大させ、都市キャノピ高さを高くすると、日中に地表面が受ける短波放射フラックスは減少し、夜間天空に放出する長波放射フラックスが減少することが示された。次に表面での熱収支モデルと1次元大気境界層モデルを結合し、都市キャノピ内の気温・風速分布を予測した。都市の建物による被覆率を増大させ、都市キャノピ高さを高くすると、都市キャノピ内の風速は減少し、また都市キャノピ内の温位は日中に上昇が抑えられ、夜間では低下が抑えられることが示された。これらの結果により都市の建物被覆率と建物高さは、夜間に温度が低下しにくくなるヒートアイランド現象を引き起こす原因の1つであることがが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 田村直道, 山口克人 他: "都市キャノピ-モデルにおける都市内部及び上空の大気流に関する研究(2)" 空気調和衛生工学会近畿支部学術研究発表論文集. 75-78 (1997)
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[Publications] A.Kondo, K.Yamaguchi et.al.: "Development of atmospberic boundary layer model induding urban canopy" “Klimaamalyse tuer die Stcdt planng"Second Japanese German Meeting. 203-212 (1997)
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[Publications] 田村直道, 山口克人 他: "都市キャノピを考慮した大気境界層モデルの開発" 第11回数値流体力学シンポジウム講演論文集. 275-276 (1997)