1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07458124
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Research Institution | KEIO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
久保 幸夫 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (40107694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巌 網林 武蔵工業大学, 環境情報学部, 助教授 (10255573)
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Keywords | ヒートアイランド / 土地利用 / GPS / エネルギー利用 / 開放水面 / 植生 / 粗度 / 埋立 |
Research Abstract |
都市の熱環境の変化は、土地利用変化と、人工的なエネルギー利用の変化に起因している。土地利用変化としては、(1)土壌からコンクリートなどのハードサーフェスへの改変、(2)緑被地の減少、(3)開放水面の減少、(4)地面の粗度の増加、(5)風道の滅失などがあげられる。ハードサーフェス化、緑被地の減少、開放水面の減少は、地中の水分の減少、湿度の低下をもたらし、ヒートアイランド形成の大きなファクターである。今回の研究では、ミクロな土地利用や、埋め立てによる開放水面の減少がヒートアイランドと大きく関係していることがわかった。特に、GPSを用いた移動観測システムを用いることにより、定量的な把握が可能となった。建物の高層化は粗度の増加と風道の滅失をもたらし、これもヒートアイランド生成の大きな要因となる。 一方、人工的なエネルギー放出としては、気温上昇に伴うエアコン利用の増加が挙げられる。また、都市域の拡大や生活様式の変化に伴い、交通手段が大量交通機関から自家用車にかわる傾向が見られる。これも都市熱環境を悪化させる大きな要因となっている。
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[Publications] 久保幸夫: "地理情報処理の新技術" 古今書院, (1996)
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[Publications] 久保幸夫・巌網林: "地理情報科学の新展開" 日科技連出版社, 383 (1996)