1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07458125
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
佐々木 政子 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (00090514)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 敦 東海大学, 工学部, 助教授 (80193473)
松尾 聿朗 東海大学, 医学部, 助教授 (00051574)
杉浦 正久 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (90179135)
|
Keywords | 太陽UV-B放射 / 太陽UV-B天空輝度 / 太陽UV-B天空輝度計 / 日射 / 太陽UV-A放射 |
Research Abstract |
太陽UV-B天空輝度計(仮称)を設計し,試作した.日射で運用されているスカイスキャナーを基本骨格とし,佐々木等が開発した太陽UV-B計測器のセンサー部と日射用センサーを組み込みんだ.太陽UV-Bは波長が短く,本研究ではこの特製観測が目的であるから,開口角は12度とし,12度間隔でスキャンできるように設計した.全方位(360度)の輝度を天頂から水平まで12度間隔でスキャンするため,スキャンスピードの高速化が鍵となる.さらに,太陽UV-Bは雲などの影響を受けやすいから,全測定を5-10分以内で行えるようにコンピューター制御とした.現在,試作器のランニングテストを行い、連続稼働状態に入った.しかし、UV-Bの変動が大きく,ダイナミックレンジの調整,アンプ系の改良など実験しつつ検討中である. 太陽UV-Bの天空輝度は日射に比較して入射方向に対して大きな輝度変化がないことが明らかとなった.しかし輝度レベルが低いため,全天UV-B放射測定用計測器の電気系を転用できない事が明らかとなった.このため,精度良くUV-B天空輝度を計測するためにアンプ回路系のブラッシュアップが必要となった.さらに,スカイスキャナーのタイミングパターンでは145ポイントを5分以内に測定するのはかなり難しいことが分かり,タイミングパターンの改良が必要であることが明らかになった. また、皮膚科学的側面からの検討の結果、生体内外の増感剤が関与する光線過敏反応である光アレルギーや光毒性反応の主作用波長はUV-A領域(320-400nm)にあり、この波長領域の測定の重要性が明らかになった.このため、人の日焼け作用などの評価に必要なUV-B放射輝度計の他に,UV-A放射輝度計も試作し測定する必要があると考察した.
|
-
[Publications] 佐々木政子: "かつてはUV-Cもあった-光環境とUV" 照明学会誌. 80. 18-23 (1996)
-
[Publications] S. Takeshita, M. Sasaki: "Seasonal variation of salar UV-B erythema dose II." Photomedicine and Photobiology. 17. 17-18 (1995)
-
[Publications] 佐山,松尾,藤田,佐々木: "フェノチアジン誘導体の光増感による脂質過酸化機構-スクアレンを脂質モデルとして-" 日本化学会誌. 1995. 954-959 (1995)
-
[Publications] 松尾聿朗: "活性酸素の皮膚への影響とスカベンジ効果" 日本香粧品科学会誌. 19. 11-13 (1995)
-
[Publications] 佐々木政子: "太陽紫外線(UVA,UVB)の地上計測技術の進歩-帯域分光型放射計による測定-" 太陽紫外線防御研究委員会学術報告. 5. 75-84 (1995)
-
[Publications] H. Fujita, I. Matsuo, M. Sasaki et al.: "In vitro study of sparfloxacin photo sensitization" Photomedicine and Photobiology. 17. 131-133 (1995)