1997 Fiscal Year Annual Research Report
アジア産野生マウス系統の育成と分子遺伝学的多型の解析
Project/Area Number |
07458259
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Research Institution | GRADUATE UNIVERSITUY FOR ADVANCED STUDIES |
Principal Investigator |
森脇 和郎 総合研究大学院大学, 副学長 (50000229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 泰典 福山大学, 工学部・生物工学科, 助教授 (60191243)
城石 俊彦 総合研究大学院大学, 生命科学研究科・遺伝学専攻(国立遺伝学研究所), 助教授 (90171058)
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Keywords | 野生マウス / 遺伝的分化 / マイクロサテライトDNA / PCR法 / 野生由来系統 / 遺伝的分岐図 / マウス亜種グループ / MITプライマ |
Research Abstract |
われわれはこれまでにハツカネズミ種(Mus musculus)の遺伝的分化と地理的分布について研究を行い、少なくとも3つの主要亜種グループの存在を明らかにした。 それら3つの亜種グループは100〜数10万年前に共通祖先から分岐したと推定される。これらの亜種グループのそれぞれに属する野生由来ハツカネズミの系統育成が、1975年から国立遺伝学研究所において進められ、現在10数系統が近郊系として維持されている。それらの中から下記の8系統、すなわちcastaneus亜種グループのマレーシア産MAL系、タイ産CAST系、台湾産HMI系、musculus亜種グループの日本産MSM系、韓国産SWN系、韓国産KJR系、ブルガリア産BLG2系、デンマーク産NJL系、およびdomesticus亜種グループのフランス産BFM系を選んで、マイクロサテライトDNAの多型を分析した。今回は全染色体をカバーするMITのマイクロサテライトDNAプライマー60種を用い、PCR法によって増幅されたDNA断片の長さを電気泳動法によって比較した。比較する二つの系統間で60種類のプライマーのうち何種類がマイクロサテライトDNAの長さの多型を示すかを%で表し、この結果を用いNJ法によって分岐図を作った。マイクロサテライトDNAの多型に基づいて推定した各々のハツカネズミ亜種の分岐図は、我々がこれまでに多数の遺伝的特性に基ずいて推定した亜種グループの分岐図と一致するが、これまで亜種特異的とされた遺伝子変異からmusculusグループと分類されたブルガリアBLG2系のみはdomesticusグループに属する結果となった。多くの機能的遺伝子と異なり、マイクロサテライトDNAの長さの変異は進化的に中立であり、分子時計として系統間の分岐年代の推定に適していると考えれば、60種のマイクロサテライトDNAプライマーに基ずく推定にはかなりの信憑性があると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Koide, et.al.: "A new inbred strain JF1 established from Japanese fancy mouse." Mammal.Genome. 9. 15-19 (1998)
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[Publications] Shiroishi, et.al.: "Genetic deifferentiation of mouse Y chromosomes." J.Reprod.Develop.43. 17-18 (1997)
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[Publications] Masuya, et.al.: "Multigenic control of the localization of the zone of polarizing activity." Develop.Biol.182. 42-51 (1997)
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[Publications] Oyake, et.al.: "Molecular cloning of murine homologue(DRPPLA)cDNA." Genomics. 40. 205-207 (1997)
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[Publications] Kurooka, et.al.: "Cloning and characterization of the nucleoredoxin gene." Genomics. 39. 331-339 (1997)
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[Publications] Ueda.et.al.: "Geographical distributution of a sequence DYH1." Genes Genet.Syst.71. 428 (1996)