1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07459004
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
松野 光伸 福島大学, 行政社会学部, 教授 (40135893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 弘康 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (50250965)
千葉 悦子 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (30217244)
今野 順夫 福島大学, 行政社会学部, 教授 (60006591)
高瀬 雅男 福島大学, 行政社会学部, 教授 (90109710)
境野 健臾 福島大学, 行政社会学部, 教授 (50215604)
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Keywords | 過疎 / 地域活性化 / 高齢化 / 定住 / 産業振興 / 生活構造 / 地域文化 / 財産区 |
Research Abstract |
1、福島県大沼郡三島町を対象に、過去20数年間の諸施策(とくに企業誘致、地場産業育成、第3セクターを中心とする観光開発、「町営」過疎バスの運行、伝統文化の「再興」等)について、その主要内容、位置づけ、展開過程を検討し、さらに、現段階で主要施策として提起されている高齢者生活福祉センターの設置、下水道整備、学校統廃合、有機農業の振興等について、その位置づけ、背景等を検討した。その結果、過疎地域の活性化施策が、社会的・経済的状況や中央省庁・県などの施策動向に大きく規定されざるを得ないこと、同時に、施策形成と執行にあたっての自治体の主体性・独創性の相違によって、地域活性化の成否は大きく左右されることが明らかとなった。 2、三島町の地域活性化施策が相対的には「成功」している諸要因、限界性と課題などについて明らかにするために、中央省庁の施策に関する調査・分析、全国各地の過疎自治体の資料の収集・分析、宮崎県・秋田県などでの現地調査をおこない、比較検討の結果、三島町の施策の独自性・先駆性(目的意識的な地場産業育成、複合的性格の第3セクター組織化、公共事業の導入等)と限界性(行政主導、農林業施策の弱さ等)とを、一定程度導き出すことができた。 3、三島町の現状や地域活性のための諸施策について、全町民対象のアンケート調査と、3地区住民に対する聞き取り調査をおこない、地域・年齢・階層ごとの意識・評価の多様性が浮き彫りとなった。この多様性の内容を、地域の産業構造や町民の生活構造との関連で検討することが、今後の主要な研究課題の一つといえる。
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Research Products
(1 results)