1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07459007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 靖憲 東京大学, 工学系研究科, 教授 (30028211)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合原 一幸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40167218)
杉原 厚吉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40144117)
広津 千尋 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60016730)
有本 卓 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00029399)
甘利 俊一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80010726)
|
Keywords | 定常流 / KM_2O-ランジュヴァン方程式 / 揺動散逸定理 / 定常解析 / 非線形情報解析 / エントロピー解析 / 非線形予測解析 / 非線形因果解析 |
Research Abstract |
1.KM_2O-ランジュヴァン方程式論を時系列解析に適用する際の特徴は,時系列の背後に潜む非線形性を取り込んだ定常性の検定と因果性の検定を始めることから時系列の実証的分析を行う点である.上の検定の判定基準を統計学の検定論理に基づいて理論と実験の両側面により検討した.その過程より,従来の弱定常性の概念を精密にした(1,N)-定常性の概念の必要性に気づき,(1,N)-定常流の構成定理に基づくKM_2O-ランジュヴァン方程式論を再構成した. 2.(1,N)-定常流の構成定理は,揺動散逸定理に基づいて後ろ向き揺動流を構成することが本質である.この応用として,相関関数の拡張のアルゴリズムが求められ、新しい予測公式を求めることができた.従来の予測方法であるARMAモデルやカオスモデルに基づく予測公式との比較を実際の時系列データに適用して行いたい.理論的優位性が実際の応用畑の研究では必ずしもでない点があるが,揺動散逸原理という哲学に基づいて徹底的に調べたい.それが実験数学の使命である. 3.2で求められた相関関数の拡張のアルゴリズムは,時系列の時間域-周波数域解析におけるウエーブレット変換の理論との関連性がある.KM_2O-ランジュヴァン方程式論の数理工学的構造を調べ,新たな発展の可能性を追求したい. 4.揺動散逸定理は計量ベクトル空間の中の定常流に対して成り立つ基本的で普遍的な定理であり,原理でもある。情報幾何学の観点から調べられている時系列の幾何学的側面を揺動散逸定理の観点からも調べ,揺動散逸定理の幾何学的側面の研究を行いたい.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 岡部 靖憲: "Application of the theory of KM_2O-Langevin equations to the non-linear prediction problem for the one-dimensinal strictly stationary time series" J.Math.Scc.Japan. 47. 349-367 (1995)
-
[Publications] 有本 卓: "Quasi-natural potential,passivity and learrability in robot dynamics with or without geometric constraint of system fluctuations" Proc.of The IIAS Workshop of Mathematical Approach to Fluctuations,Complexity,and Nonlinearity(ed.by T.Hida),. 48-83 (1995)
-
[Publications] 合原 一幸: "グラムシュミット直交化法を用いた決定論的予測手法に基づく翌日最大電力予測" 電気学会論文誌. 115. 792-797 (1995)