1995 Fiscal Year Annual Research Report
生物間相互作用に注目したイネ病害の生物有機化学的研究とその植物保護・育種への展開
Project/Area Number |
07459028
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
河野 芳樹 理化学研究所, 植物生活環制御研究室, 副主任研究員 (90087578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正智 理化学研究所, 植物生活環制御研究室, 研究員 (80178334)
鈴木 義勝 理化学研究所, 植物生活環制御研究室, 先任研究員 (00087579)
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Keywords | Oryza sativa / Oryzalic acid / a bacterial leaf blight / Xanthomonas campestris pv, oryzae / Oryza officinalis / avtifumgal abstavce / Oryzalide / Kaurane epoxide |
Research Abstract |
1。イネの白葉枯病抵抗性機構に関する研究;i)農林27号の分けつ期の葉で、不親和性白葉枯病細菌を接種することにより抗菌物質オリザライド類が蓄積されることがGC--SIMによる定量で明らかになった。このオリザライド類の蓄積量について経時変化を測定した結果、不親和性白葉枯病細菌接種の場合12日目で無処理の約4倍になるが、親和性白葉枯病細菌接種では約2倍程度の増加であった。さらに、この定量の過程から温度処理をするとオリザ-ル酸に変換される化合物が存在することが示唆された。この新知見を基にオリザ-ル酸に変換される化合物を単離することを検討した。その成果として、そのものの単離には至らなかったが、3種のオリザライド関連化合物の脂肪酸エステルを新規化合物として単離、構造解析するに至った。ii)イネ白葉枯れ病細菌に対して抵抗性のレベルが異なる種々のイネ品種についてオリザライド含量との関連性を検討中である。iii)細胞培養におけるオリザライド類の生産条件を検討した結果、生葉に比べて千分の一程度の生産量であった。2。オリザライ類の生合成に関する研究;i)イネの幼苗にラベルしたメバロン酸等を与えオリザライド類の生合成経路を明かにするための予備的検討を行っている。ii)ジベレリンとオリザライドの生合成調節機構を検討するため,カウレン関連の前駆物質等の調整を進めている。3。植物病害防除に有用な天然生理活性物質の検索;i)いもち病に抵抗性を示す栽培稲、野生稲の芽生え、葉等に含まれる抗いもち菌物質の単離、同定を行った結果、野生稲W-0002の葉より新規抗菌物質C-11の脂肪酸を単離、構造解析した。
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[Publications] Y. Suzuki: "Structure of a new antitungal C11-hydroxy fatty acid isolated from leaves of Wild rice(Oryza officinalis)" Biosci, Biotech. Biochem.59. 2049-2051 (1995)
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[Publications] Y. Suzuki: "Accumulation of an tifungal 5-(8′z-hepta decenyl) resorcinol and its homologs, specific to etiolated vice seedlings" 14th Asian-Pacific Weed science Society Conference(Tsukuba). I(B). 891-895 (1995)
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[Publications] H. W. Choi: "Fluetuation of endogenous" Biosci, Biotech. Biochem.59. 285-288 (1995)