1995 Fiscal Year Annual Research Report
成層圏・中間圏微量成分のミリ波・赤外ヘテロダイン高感度分光観測装置の開発
Project/Area Number |
07504002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小川 英夫 名古屋大学, 理学部, 助教授 (20022717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 泰孝 富士通研究所, 機能デバイス研究部, 主任研究員
福西 浩 東北大学, 理学部, 教授 (90099937)
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Keywords | ミリ波受信器 / 超伝導 / 大気微量分子 / 成層圏 |
Research Abstract |
大気微量分子のミリ波分光観測には高度80kmまでの高度分布を測定可能であり、又、輝線を観測するので昼夜を分かたず測定でき、更にエアロゾルの影響を受けず、多少の雲でも測定可能で連続観測が容易等の多くの利点を持つ。 我々は100GHz帯で雑音温度34K(SSB)超伝導(SIS)ミクサ受信器を用いた大気オゾン高度分布測定装置を開発し、従来の観測より1桁小さい積分時間で測定に成功した。現在200GHz帯の低雑音超伝導受信器の開発を行っている。より低雑音を得るにはヘロダイン検波を行うSIS接合と完全な整合が不可欠である。そのために2つのバックショートを用いた導波管型マウントを採用し、その高には約1/4のreduced heightを用いている。 今回に特に新しくバックショート開発を行った。今回製作したバックショートは複数の長方形の穴を持つ金属板の絶縁体の膜で覆う非接触型構造である。これは周期的な穴の配置によりインピーダンスに変化を持たせる方式であり、金属板に穴をあけるだけの簡単な構造のため加工が容易であり、様々なパラメータを試すことができる。我々はワイヤーカッター(放電加工機)を用いることで高い精度で再現性よく作成すくことができた。 現在、このバックショートを用いることにより200〜300GHz帯で超伝導受信器の雑音温度50Kを得ることに成功した。 現在、この超伝導ミクサ受信器を大気CIO観測装置に組み込み行っており、96年冬の観測を予定している。
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