1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07504004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (A)
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
八木 克道 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016072)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩槻 正志 日本電子(株), 電子光学機器技術本部, グループ長
谷城 康眞 東京工業大学, 理学部, 助手 (40143648)
|
Keywords | STM / 双探針 / 表面物性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、表面の広陵域の同時観察、表面の2点間の物性測定、表面平行方向の電場印加、表面ファブリーケーション等へのSTMの応用をめざし、双探針のSTM技術や研究手法の開発を行うことである。本年度は、双探針STM装置の心臓部である双探針ヘッドと4端子試料ホルダーの製作、次年度に製作する装置全体の設計、具体的実験課程を実行するための試料周りの設計、試料製作等の準備を行った。主要な結果を以下に示す。 1.双探針ヘッドの設計では、(1)2探針を独立に移動できること、(2)STMメインチェンバーをリ-クせずに探針を交換できること、の2点が実現できる機構となるように考慮した。これらは、STMの観察において重要であるだけでなく、探針を接触させた伝導測定、専用ティップによる原子付加実験など、応用実験を考えた場合、必要不可欠な機能であるからである。さらに、STM法の特徴である高い分解能での像観察が行えるように、機械的な固有振動数ができるだけ高く保たれるように配慮した。 2.4端子試料ホルダーについては、既存のホルダーの改造という形で、設計・製作を行うことができた。主要な改造点は4端子測定における電位差測定用の可動2電極を新たに設けたことである。将来の応用実験において重要な蒸着実験において、2電極が試料に対して蒸着ビームのシャド-イングが生じないように、(1)2電極を動かせること、(2)試料の向きと蒸着源ポートの配置、の2点を配慮した。次年度に行う、双探針STM本体の製作、上記の双探針ヘッドと4端子試料ホルダーを組み合わせた観察・測定を開始する準備は整ったと考えている。
|
-
[Publications] Y.Tanishiro: "Dynamic Observation of In Adsorption on Si(111)Surface by UHV High-Temperature STM" in Proc. ICSS-9, Surface Sci. in Press.
-
[Publications] T.Suzuki: "STM Studies of Si(hhm)Surfaces with m/h = 1.4‐1.5" in Proc. ICSS-9, Surface Sci. in Press.
-
[Publications] T.Suzuki: "STM Studies of Si(5 5 12)2×1 Surfaces" in Proc. ICSS-9, Surface Sci. in Press.
-
[Publications] H.Tamura: "Studeies of Surface Stress by TEM and REM" in Proc. ICSS-9, Surface Sci. in Press.