1996 Fiscal Year Annual Research Report
逆転思考のケミカル火炎に基づく高温ガスタービン開発
Project/Area Number |
07505008
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Section | 試験 |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新井 紀男 名古屋大学, 高温エネルギー変換研究センター, 教授 (40089842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 香津雄 川崎重工業(株), 粉体技術研究所, 研究員
小林 敬幸 名古屋大学, 高温エネルギー変換研究センター, 助手 (90242883)
北川 邦行 名古屋大学, 高温エネルギー変換研究センター, 助教授 (00093021)
三浦 隆利 東北大学, 工学研究科, 教授 (60111259)
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Keywords | ケミカル火炎 / ガスタービン / コンバインドサイクル / 過濃燃焼 / ケミカルガスタービン |
Research Abstract |
当該研究者らは、タービン入口温度が1000℃以上あればその総合発電効率はそのレベルに殆ど影響されず60%以上となるという、世界で初めての次世代ガスタービンである、燃料過濃火炎(ケミカル火炎)を採用する新しいガスタービンシステム(ケミカルガスタービンシステム)を提案している。本システムは従来法と全く発想が逆転した手法であり、これを構成することにより熱力学的に熱の利用効率の大幅な向上を図ることができる。 そこで、本ケミカル燃焼方式を用いた新高温ガスタービン発電法の実証実験およびその解析を行うことを目的とし、本研究では、特にこれまで全く研究が行われていない第一段ガスタービンを試作し、その運転試験・解析を行うことを目的としている。 本研究は3年間で完遂する予定であり、平成8年度は以下の項目について実施し、有用な知見を得た。 1.2.6kW小型ケミカルガスタービンのケミカル燃焼器部の設計・試作をした。 2.2.6kW小型ケミカルガスタービンのC/Cコンポジット型タービンローターの設計・試作をした。 3.2.6kW小型ケミカルガスタービンを設置し、試運転に成功した。 4.150kW級高温・高圧モデル燃焼器(圧力1〜4Mpa)を用いて、ケミカル燃焼(燃料過濃燃焼)の火炎構造を測定・解析し、高圧ケミカル燃焼の火炎特性を明らかにした。 5.単純円筒形状を対象とする、同軸噴流式(出力やく150kW)ケミカル燃焼器のシミュレーション法(3次元)を開発し、高圧モデル燃焼器を用いる実験結果とシミュレーション結果(15気圧)との良い一致を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Kobayashiら: "Fuel-Rich Hydrogen-Air Combustion for A Gas Turbine System with No Emission of Carbon Dioxide" Energy. Vol.22. 189-197 (1997)
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[Publications] N.Araiら: "Effects of Pressure on Fuel-Rich Combustion of Methane-Air under High Pressure" Journal of Energy Conversion and Management. (印刷中).
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[Publications] 新井紀男ら: "メタン-空気高圧燃料過濃燃焼器の燃焼基礎特性と火炎構造" 流体熱工学研究. Vol.31. 49-58 (1997)