1996 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ元素を利用する新規分子構築手法の確立と合成反応への応用
Project/Area Number |
07505009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
園田 昇 大阪大学, 工学部, 教授 (20083983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神戸 宣明 大阪大学, 工学部, 助教授 (60144432)
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Keywords | 一酸化炭素 / カルボニル化反応 / セレン / セレノエステル / イミドイルラジカル |
Research Abstract |
本年度は、一酸化炭素を用いる新しいカルボニル化反応の開発とその合成化学的利用について検討した。その結果、セレンを共存させることにより、有機リチウム化合物が常圧の一酸化炭素と温和な条件下で反応し、セレノカルボン酸塩を生成することを見いだした。これを親電子剤で捕捉することにより、セレノエステル類の新規合成法を開発した。このカルボニル化反応の反応経路についても検討し、反応系中に鍵活性種としてセレン化カルボニルが生成している可能性の高いことを明らかにした。また、一酸化炭素の代わりに、それと等電子構造を有するイソシアニドを用いることにより、対応するセレノイミダ-ト類が収率良く得られることを明らかにした。さらに、この反応原理を応用することにより、セレン、アミン、イソニトリル、ハロゲン化アルキルから、イソセレノ尿素類の簡便な合成法を開発した。また、セレノイミダ-トとトリブチルスズラジカルとの反応によりイミドイルラジカルを発生させ、それを効率良く捕捉することに成功し、イミドイルラジカルが対応するアシルラジカルの合成化学的等価体として利用できることを明らかにした。さらに、一酸化炭素を用いるラジカルカルボニル化反応の合成化学的応用面の開拓を行った。その中で、光照射下、有機セレン化合物を基質として用いる新しいカルボニル化反応を開拓した。また、適当な位置に炭素-炭素二重結合を有する有機ヨウ素化合物を用いることにより、環化を伴って二分子の一酸化炭素が導入されるダブルカルボニル化の新手法を開発した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Noboru Sonoda 他4名: "Carbonylation of Acidic Hydrocarbons with Selenium and Carbon Monoxide.A Novel Method for Synthesis of Selenol Esters" J.Am.Chem.Soc.118(34). 8160-8161 (1996)
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[Publications] Noboru Sonoda 他4名: "Group Transfer Carbonylations:Photoinduced Alkylative Carbonylation of Alkenes Accompanied by Phenylselenenyl Transfer" J.Org.Chem.61(18). 6396-6403 (1996)
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[Publications] Noboru Sonoda 他4名: "Reaction of 2,6-Xylyl Isoselenocyanate with Organolithium Compounds" Tetrahedron. 52(37). 12165-12176 (1996)
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[Publications] Noboru Sonoda 他6名: "Free Radical Mediated Double Carbonylations of Alk-4-enyl Iodides" J.Am.Chem.Soc.118(43). 10670-10671 (1996)
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[Publications] Noboru Sonoda 他5名: "Stannylformylation of Vinylcyclopropanes Accompanied by Radical Ring-Opening" Tetrahedron Lett.37(37). 6729-6732 (1996)