1997 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドプラズマ溶射法による高性能SOFCの要素開発と集積化
Project/Area Number |
07505020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 豊信 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00111477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納富 啓 三菱重工(株)長崎研究所, 主務
作田 忠裕 金沢大学, 工学部・電気情報工学科, 教授 (80135318)
真保 良吉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40154398)
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Keywords | ハイブリッドプラズマ溶射法 / SOFC / YSZ / Ni-YSZサ-メット |
Research Abstract |
本年度は、昨年までの結果に基づき、セル面積の拡大、SOFCの各要素の高性能化、および実プロセス化への対応を考慮した実験を行った。 これまで、ハイブリッドプラズマによるSOFCの堆積実験を、チャンバー内を例えば350Torrに減圧した状態で行ってきたが、実際の工業化プロセスを考えた場合、大気圧化で堆積を行うほうが、気圧制御やダスト対策等の面ではるかに有利である。しかし大気圧溶射では、粒子速度が遅くなる等の影響もある。そこで、本年度の実験では、チャンバー内を大気圧とした状態で、YSZ電解質膜および、Ni-YSZサ-メット膜の堆積実験を試みた。作成したYSZ電解質膜について、断面SEM観察、断面画像解析による気孔率測定、セルの開放端電圧測定等による評価を行ったところ、これまでの減圧溶射で作成したものとほぼ同様の性能を得ることができた。SOFCのアノード電極となるNi-YSZサ-メット膜についても、NiOおよびYSZの粉末を大気圧下でhBN基板に堆積させ、ト-チ基板間距離とNiO、YSZ各々の堆積速度について調べた。その結果、各粉末の供給速度を一定とした場合、YSZの堆積速度は、ト-チ基板間距離が近いほど大きいが、NiOの堆積速度は距離にあまり依存しないことが明らかとなった。これらの結果より、Ni-YSZサ-メット膜の組成を傾斜させながら作成するための基礎的条件が明らかとなった。また作成したNi-YSZサ-メット膜について、断面SEM観察を行ったところ、YSZ、Ni、および気孔の良好な3相界面が観察された。 セルの大面積化については、堆積基板回転軸を水平方向に移動させる方法の採用で、約30cm^2に同時に堆積させることが可能となった。また、アノード電極の性能についてのコンピュータシミュレーションを行い、空孔の堆積率が20%以上あれば十分な通気性が得られるという結果を得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Nomoto, Y.Okazaki, K.Kuroda S.Takenoiri and T.Yoshida: "Integrated Fabrication process for Solid Oxide Fuel Cells Using Hybrid plasma Spraying" High Temperature Material Processes. Vol.1. 41-47 (1997)
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[Publications] T.Sakuta, N.Sakashita, T.Yoshida T.Takashima and M.Miyamoto: "Generation of 50-kHz Large Area Induction Thermal Plasma for High Rate,Uniform Processes" IEEE Transactions on Plasma Science. Vol.25 No.5. 1029-1033 (1997)