1996 Fiscal Year Annual Research Report
胎生期および新生児期における器官選択的遺伝子導入法の確立
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07507007
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Section | 試験 |
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
大谷 浩 島根医科大学, 医学部, 教授 (20160533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
帯刀 禮子 島根医科大学, 医学部, 助手 (10112129)
直良 博之 島根県立島根女子短期大学, 家政科, 助手 (70222156)
橋本 龍樹 島根医科大学, 医学部, 助手 (90252907)
八田 稔久 島根医科大学, 医学部, 助手 (20238025)
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Keywords | 子宮外発生法 / 遺伝子導入 / マウス胎児 / リポソーム / 電気穿孔法 / in situ hybridization / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
前年度につづき、子宮外発生法と胎児内微小注入法の効率化に関する検討を行った。また、マウス胎児の臓器における、外来遺伝子のゲノムへの、あるいはエピゾームとしての取り込み効率を上げるための諸条件および観察法について検討した。 1)子宮外発生法と胎児内微小注入法に関する研究:胎生10日以降につき子宮切開後、マウス胎児臓器に対し直視下に遺伝子・抗体溶液の注入された分子の組織内浸透および細胞内移行を促進する目的で、電気パルスを加えた。電極の形態、パルスの条件などを検討し、遺伝子や蛋白質の浸透・移行効率が上昇する予備的な知見を得た。また妊娠10日以前の胎児については子宮外発生法を試みたが困難であり、代わりに子宮内(羊水内)注入法による遺伝子導入実験をレポーター遺伝子を用い行った。その結果、一定の導入を認めたが、組織特異性を規定するのは困難であった。 2)導入遺伝子に関する研究:a.胎児細胞の外来遺伝子取り込み効率を、lacZレポーター遺伝子を用い検討した。各種のベクター、コンストラクト、トランスフェクション法等の導入方法のパラメーターについて、培養細胞を用いたin vitroでの解析の後、主に脳室内への直接または各種リポソームを用いた注入・導入実験により検討した。b.導入遺伝子の発現の解析により、終脳の細胞内への遺伝子取り込みを確認し、現在さらにその効率を増加させるための検討を行っている。また導入遺伝子・分子の効果の解析法として、固定標本に対するin situ hybridization、免疫組織化学等の手法の条件決めを行うと共に、顕微鏡下に培養された胚の間欠撮影による動的観察を検討した。その結果、子宮外発生法による胎児そのものの観察は困難だが、並行して行う組織培養や器官形成期以前の胚については観察が可能であることが示された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Hashimoto,R.: "Selective translocation of different markers in the ante-and retrograde pathways between the Golgi apparatus and the rough endoplasmic reticulum in a hybridoma cell line." Ann.Anat.179 (in press). (1997)
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[Publications] Sekimoto,H.: "Developmental analysis of chlorambucil-induced occipital bleds in mice." Cong.Anom.37 (in press). (1997)
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[Publications] 大谷 浩: "マウス・ラットの解剖と器官発生." 小児外科. 29. 143-152 (1997)
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[Publications] Moriyama,K.: "Degenerative hairlets on the vestibular sensory cells in mutant bustling (BUS/Idr) mice." Acta Otolaryngol.(Stockh). 117. 20-24 (1997)
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[Publications] Oguni,M.: "Immunohistochemical study of 28-kD heat shock protein in the lens of young human embryos." Ophthalmic Res.28. 270-274 (1996)
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[Publications] Moriyama,K.: "Occurrence of craniofacial anomalies and liver tumor in transgenic mice expressing osteoblast-specific factor-1 (OSF-1) gene." Transgenics. 2. 69-78 (1996)
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[Publications] Udagawa,J.: "Effects of deuterium oxide on the hair growth." J.Deuterium Sci.5. 15-21 (1996)
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[Publications] Hatta,T.: "In vivo analysis of RGD-sequence dependent cortical histogenesis in mouse telencephalon." Shimane J.Med.Sci.14. 1-6 (1995/96)