1995 Fiscal Year Annual Research Report
実社会における潜在的社会動機の検出を目的とした実用的心理検査技法の試験的構成
Project/Area Number |
07551010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
寺岡 隆 駒澤大学, 文学部, 教授 (70000552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
軽部 幸浩 駒澤大学, 文学部, 助手 (60234001)
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Keywords | IF-THEN法 / 社会動機 / 心理学的ゲーム論 / 心理検査 |
Research Abstract |
本研究は,実社会における組織内の「対人関係」に対する個人の一般的な潜在反応傾向としての社会動機成分を検出するゲーム論を基礎とした「IF-THEN法」の応用版としての心理検査技法を構成することを目的とするが,理論的問題はすでに解決しているのでここでの主眼はいかにしてこの検査技法を実社会で有効な具体性・応用性に優れた検査に改良発展させることができるかといことにある。このための実社会の組織内構成員のパーソナリティ特性に関する知見は,一般的・抽象的な相手ではなく具体的対人関係事態(相手が直属上司,同僚,部下による差とか同性・異性の差やTPOの差を考慮した事態)においてどのように振る舞うかが弁別的に検出できる検査の構成が目標であって,このために日常心理的問題に関係した基幹的具体目標を設定するとともに,実施時間など実用的制約を十分考慮する必要がある。以上の意味で計画では初年度は,1)事態設定,2)課題系列作成,3)検査課題全体の形態整備,4)分析方法の方向性の確立,5)基礎分析プログラムの構成,6)分析プログラムの完成作業,7)弁別性予備実験実施の7種のプロジェクトが設定された。なお,実用的妥当性の吟味実験と試作品の完成は次年度とした。本年度は,プロジェクト1では事態に8種を設定,プロジェクト2の課題系列構成はIF-THEN法原版課題型(TYPE1-4)を基礎として各課題系列を2分して前期8種の事態に対応させた。プロジェクト3の検査課題の全体構成の形態整備はまだ不十分ながら一応構成が終了,プロジェクト4の分析方法の方向性は明確になっているがプロジェクト5の個々の事態の分析法は基本的には確立しているものの統合的な部分が現時点では未完成になった。プロジェクト6と7はプロジェクト5までの過程で残った部分があるので必然的に未完成である。作業は多少遅延はしているが,次年同定これら残部を片付けて現場で分析例をつけた試作品を作ることは十分に可能であると思われる。
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