1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07552001
|
Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 明彦 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (30163497)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 正太 構造計画研究所, 創造工学部, 部長
野中 尚人 学習院大学, 法学部, 教授 (90264697)
原田 至郎 東京大学, 東洋文化研究所, 助手 (10282708)
|
Keywords | コンピュータ / 内容分析 / 頻度分析 / 政治テキスト / 政治概念 / 認知構造図 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大量の政治関連テキストについて、その内容をさまざまな観点から分析するコンピュータ・システムを開発することである。本年度は、前年に引き続き、最近の情報処理研究、政治学、社会学などにおけるコンピュータを利用した内容分析についての文献の検討、コンピュータ専門家からの意見聴取を行うとともに、コンピュータ・システム(今年度から、Content Analyzerと呼ぶことにした)の基本設計などのためメンバー間での研究会を12回行った。それ以外にも随時、インターネットを通し研究調整を行い、以下の作業を行った。第1には、前年度作成した単純頻度分析のプログラム、複数概念間の同時出現頻度分析のプログラム、多数のテキストから指定された概念の出現箇所を抽出するプログラムなどのプロトタイプを統合し、ユーザーフレンドリーなソフトウェアの暫定版(Content Analyzer)を作成した。これは現在のところ、Macintosh上での使用が可能である。第2に、Content Analyzerを継続的に実験し、これの使い勝手の向上につとめた。第3に、昨年度作成した政治概念リストに内容分類のための属性を付加する作業を行った。第4に、改定された政治概念リストを使って、政治テキストの構造を簡潔に表すための試行錯誤を行った。試行錯誤の例としては、テキストを「認知構造図」作成の手法によって、因果認識を図示する作業、出現概念の頻度を分析することによって段落の内容属性とキーワード(見出し)を自動的に生成する作業などを行った。次年度は、本年度の試行錯誤の成果を踏まえさらに機能を向上させたContent Analyzerの開発を行っていきたい。その際、テキストの構造の図示化まで含んだソフトウェアとして完成させたい。
|