1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07554013
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
河本 敏郎 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (70192573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國友 正和 神戸大学, 理学部, 教授 (40031348)
福田 行男 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (40025482)
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Keywords | ノイズ光 / レーザー分光 / 相関分光 / スペクトル解析 |
Research Abstract |
ノイズ光励起と検出波形の相関解析という新しい手法を用いた高分解能レーザー分光法を開発し、従来の掃引分光法では容易ではなかった高周波数分解能及び高検出感度を達成する分光法の開発を行った。 1.半導体レーザー或いはチタンサファイアレーザーの光出力に強度または位相のノイズ変調を加えることにより、100MHz程度のバンド幅をもつ制御可能なノイズ光発生制御システムを製作した。また、時間軸の波形を高速フーリエ変換(FFT)して周波数軸のスペクトルを得る出力光スペクトル解析システムを製作した。 2.ルビジウム原子気体のD線においてノイズ光励起相関分光の実験を行った。強度或いは位相に変調を加えたノイズ光で励起し、透過光強度の波形の相関関数をフーリエ解析することによって、基底状態の副準位のスペクトルを測定した。また、励起状態からの発光強度の波形の相関関数をフーリエ解析することによって、励起状態の副準位のスペクトルを測定した。 3.自己相関及び相互相関から求めた副準位のスペクトルを観測し、それぞれのフーリエスペクトルに現れる信号の形を比較した。自己相関のスペクトルは、バックグラウンドに信号がのった形となるのに対して、相互相関のスペクトルは、バックグラウンドのない信号だけのスペクトルとなることがわかった。その意味で、相互相関分光法は高感度な優れた分光法であるといえる。 4.自己相関及び相互相関のフーリエスペクトルには吸収型或いは分散型の信号が観測されたが、その信号の形は、線形応答理論を用いた考察によってよく説明できることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Kohmoto: "Spectral Hole Burning in NMR : Experimental Test of Relaxation Theories by Using Well-Characterized Noise Fields" J.Lumines.64. 51-54 (1995)
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[Publications] T.Kohmoto: "Hole-Burning in a Well-Characterized Noise Field : Nonadherence to the Bloch Equations" Phys.Rev.B. 52. 13475-13479 (1995)
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[Publications] T.Kohmoto: "Noise Excitation Spectroscopy in Rb Atoms" Prog.Crystal Growth and Charact.33. 367-370 (1996)
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[Publications] M.Misono: "Correlation Spectroscopy with Noise Light Excitation" Phys.Rev.A. (in press). (1997)