1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07554024
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Section | 試験 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大野 公一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60012499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山北 佳宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30272008)
山門 英雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30242035)
美齋津 文典 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (20219611)
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Keywords | 電子分光 / ペニングイオン化 |
Research Abstract |
本研究では、代表者らが開発した衝突エネルギー分解ペニングイオン化電子分光の信号検出感度を飛躍的に高め、(1)そのリアルタイム観測および(2)表面ポニング電子分光の時間分解とイメージング化の実現を目指している。 そのために前年度に続いて新たな電子分光実験装置の設計・製作を行った。製作した真空槽は分子および分子クラスタービーム生成・分離部、励起原子ビーム生成・分離部、および電子エネルギー分析部からなり、合計5段に差動排気されている。これらの真空槽は内作し表面処理を施した後、組上げ、真空試験を行った。現在ほぼどの槽も10^<-8>Torr台を達成している。 分子ビーム生成部はレーザーを用いるパルスビームでの実験とぺニング電子分光での連続ビーム実験の双方に対応するものを設計した。さらにレーザー蒸発による原子・分子クラスター生成源も取り付け可能とした。希ガス励起原子ビーム源はその強力化を進めるため、10インチ拡散ポンプ排気系とメカニカルブ-スターポンプを使用して排気速度を高めている。電子エネルギー分析器に関しては高感度の磁気ボトル型を採用するが、連続ビームに対応させるために電子の軌道シミュレーションを行い分析器内の電極に関する設計を行った。またイメージング化のための蛍光面付きマイクロチャンネルプレートの設計も完了した。これら内部部品は現在製作を行っており、完成次第予備実験にとりかかる予定である。
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[Publications] N. Kishimoto: "Penning Ionization of Thiophone, Furan, and Pyrrole by Collision with He^4 (2^3S) Metastable Atoms" Journal of Physical Chemistry. 100(20). 8204-8211 (1996)
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[Publications] K. Chno: "Collision-energy/electron-energy resolved two-dimensional study of Penning Ionization of Ar by He metastable atoms 2^3S and 2^1S" Journal of Chemical Physics. 105(17). 7536-7542 (1996)
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[Publications] H. Yamakado: "Effect of HOMO Levels on Chemiionization of Substituted Ethylenes by Metastable Helium Atoms" Chemistry Letters. 3月号(印刷中). (1997)