1995 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入マウスを用いた組織別突然変異の鋭敏簡便な検出とDNA変化の解析
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07554043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
権藤 洋一 東海大学, 総合医学研究所, 助教授 (40225678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中津 可道 大阪大学, 細胞生物部, 助手 (00207820)
丹羽 太貫 広島大学, 原爆放射能医学部, 教授 (80093293)
祖父尼 俊雄 国立衛生試験所, 安全性生物試験センター・変異遺伝部, 部長 (20132889)
横山 峯介 三菱化学生命科学研, 生殖工学開発, 室長
中村 健司 九州大学, 生体防衛医学部, 助手 (90253533)
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Keywords | トランスジェニックマウス / 突然変異検定 / 環境変異原 / 発がんリスク評価 / 分子遺伝学 / マウス / rpsL遺伝子 / シャトルベクター |
Research Abstract |
本研究では、体細胞突然変異を迅速かつ簡便に検出できるシャトルベクターを導入した本邦独自のトランスジェニックマウスを開発し、自然発生突然変異や環境変異原のもつ遺伝毒性を、生きたマウス個体の発生段階別、各臓器別に、極めて高感度に検定できる系を確立する。平成7年度は、まず権藤が基本検定系を確立し論文発表した。横山、中村はマウス供給に必要な凍結卵による系統保存法を確立し利用している。権藤、真木は新しいシャトルベクターと宿主大腸菌系を作成した。真木は、大腸菌系におけるモニター遺伝子そのものの突然変異をさまざまな系で解析した。丹羽は放射線投与したマウスにおける生殖細胞およびその子孫への影響を調べた。祖父尼は他のトランスジェニックマウスを用いてDNAなどの変異原の影響を小核試験とも併せて解析し、本研究との比較を行なった。中津、美野輪はそれぞれXPA遺伝子欠損マウスおよびAPC遺伝子欠損マウスとの交配を進行中であり、中津はすでに突然変異解析に着手した。偶然ながら、XPA遺伝子欠損マウスとの交配からHITECマウスの1系統が、XPA遺伝子座と極めて強く連鎖し第4染色体に位置することもわかった(権藤、中津)。権藤はFISHを用いてシャトルベクターが実際にゲノムの一箇所に導入されていることを確認した。さらに権藤はMNU、AFB1、Trp-P-2などで誘発される突然変異を解析し、MNU誘発突然変異に関してはその塩基配列変化も解析を始めた。若林はMeIQおよびAzoxymethane誘発突然変異を、特に発がんの標的臓器として知られている肝臓、大腸を中心に解析した。 平成7年10月にワークショップを兼ねて班会議を行ない、班員に加え本解析系に関わる研究者を交えて情報交換と研究打ち合わせを行なった。平成8年3月には米国環境変異原学会の分科会において本研究系について招待講演を行なう。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Y. Gondo, et al.: "A novel positive detection system of in vivo mutations in rpsL (StrA) transgenic mice." Mutation Res.(in press). (1996)
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[Publications] H. Yamaguchi, et al. (K. Nakamura): "Dopamine D2 receptor plays a critical role in cell proliferation and pnopiomelanocortin expression in the pituitary." Genes to Cell. (in press). (1996)
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[Publications] Y. Tokita, et al. (K. Nakamura): "Characterization of exciatory amino and acid neurotoxicity in N-methyl-D-aspartate receptor-deficient mouse cortieal neuroxil cells." Eur J. Neurasci.(in press). (1996)
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[Publications] M. Masa, et al. (K. Nakamura): "Specific deficit of the ON response in visual transmission by targeted disruption of the m G1&R6 gene." Cell. 80. 757-765 (1995)
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[Publications] Y-J. Fan, et al (O. Niwa): "Dose response of radiation indaction of germline mutation at a hypervariable mouse minisatellite locas." Int. J. Radiat. Biol. 68(2). 177-183 (1995)
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[Publications] O. Nira, et al: "Association of minisatellite sequence instability with c-myc gene amplification and K-ras gene mutation in methy lehatanrluane-induced mouse sareanas." Cancer Res.55(23). 5670-5676 (1995)
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[Publications] 権藤洋一他: "「抗変異原・抗発がん物質とその検索法」11. 4 DNA変異を検出する方法" 講談社サイエンティフィク, 11 (1995)