1996 Fiscal Year Annual Research Report
極域擾乱データの長期収集を目的としたインターネット系収録システムの開発
Project/Area Number |
07554077
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 幹治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60011730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯元 清文 九州大学, 理学部, 助教授 (20125686)
北 和之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30221914)
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Keywords | グローバル観測 / データ収録 / 磁場観測 / オーロラ観測 / インターネット / カナダ / 北欧 / ロシア |
Research Abstract |
この開発研究は、当該研究グループが主体となり、カナダ北極域を中心に実施してきた、磁場変動及びオーロラ現象の広域観測網よりの観測データの安定取得を目的とした改良研究の一環である。観測データの収集、利用、公開、管理に関して、インターネットの持つ豊富な社会資源に裏打ちされた、広域性、簡便性、経済性の上に、分散型データ収集システムへ統合・発展することを意図した実験である。 地域性に配慮した4タイプの拠点データ収録サーバーの開発を進めた。(1)カナダ都市型モデル(ネットワークのコネクティビティー良好、117V系電源事情良好)は拠点の一つである、ビクトリア大学の協力で周辺観測地点との電話回線による収録実験を始めた。;(2)カナダ遠隔地モデル(電話または特殊回線による(1)拠点への配信、通信・電源事情不安定)に関して、商用の衛星電話機を利用した通信実験をブリティッシュコロンビア大学の研究者に委託、実験した。直径70cmの小型パラボラアンテナで静止軌道衛星を介したパケット通信を容易に行うことが出来た。通信経費が1分あたり\1.5と高価な点、回線速度が2400bpsと遅い点が現状では問題となるが、将来の、短期データ取得には有力な手段となろう。;(3)北欧型モデル(日本からのネットワーク距離が長く、データ転送量に限界がある。電源は240V系で安定)スバルバ-ルのロングイヤービエンに全天カメラ装置を設置し、現地のUNIS大学の研究者の協力により、1分毎に更新したオーロラの圧縮画像をインターネット上に公開する実験を昨年10月に開始し、日本居ながら北極海のオーロラをリアルタイムで見ることが実現した。;(4)ロシア型モデル(ネットワーク距離は著しく長く、ネットワークの利用はメールに限定され、データはローカル蓄積と郵送又は手渡し輸送に依存する)。観測状況の連絡、機器の障害に対する対応にはインターネットのメールで十分に対応出来ている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Shiokawa: "Quasi-periodic poleward motions of sun-aligned auroral arcs in the high-latitude morning sector" J.Geophys.Res.101/A9. 19789-19800 (1996)
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[Publications] S.Kokubun: "Large field events in the distant magnetotail during magnetic storms" J.Geomagn.Geoelectr.48. 561-575 (1996)
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[Publications] R.Nakamura: "Observation of the magnetosheath near the nominal tail axis during the geomagnetic storm of January 25,1993." J.Geomagn.Geoelectr.48. 577-588 (1996)
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[Publications] K.Yumoto: "North/South asymmetry of sc/si magnetic variations observed along the 210 magnetic meridian" J.Geomagn.Geoelectr.48. 1333-1340 (1996)
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[Publications] S.M.Petrinec: "The CME event of February 21,1994:Response of the magnetic field at the Earth's surface" J.Geomagn.Geoelectr.48. 1341-1379 (1996)
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[Publications] K.Shiokawa: "Auroral observation using automatic optical instruments:Relations with multiple pi2 magnetic pulsations" J.Geomagn.Geoelectr.48. 1407-1419 (1996)