1996 Fiscal Year Annual Research Report
エキシマレーザーによる光化学反応を利用した低温凝集相からの成膜法の開発
Project/Area Number |
07555041
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Section | 試験 |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
遠藤 勝義 大阪大学, 工学部, 助教授 (90152008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
押鐘 寧 大阪大学, 工学部, 助手 (40263206)
片岡 俊彦 大阪大学, 工学部, 教授 (50029328)
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Keywords | エキシマレーザー / 凝集相 / 光化学反応 / μc-Si / ダイヤモンド合成 / 無定形炭素 / ArF / KrF |
Research Abstract |
本研究では、エキシマレーザーを用いて基板表面凝集相における光化学反応を行った。分子が高密度に存在する液相状態の凝集相を利用すると高い成膜レートを達成できる可能性がある。炭素系薄膜生成のため、液体温度まで冷却したCH_4,C_2H_6を材料とし、エキシマレーザーを照射したが、レーザー光による分解を確認しただけで、成膜に至らなかった。ダイヤモンド基板上にCH_4凝集相を生成しレーザーを照射したが、膜の成長は確認できなかった。SiH_4とCH_4,C_2H_6の混合凝集相を用いた場合、μc-Siは生成できたがCH_4,C_2H_6の解離は起こらなかった。C_6H_<12>凝集相にレーザーを照射しダイヤモンド合成を試みた結果、結晶サイズの小さいグラファイト(PG)が生成された。また、C_6H_<12>を凝集相としレーザーを照射した場合は、無定形炭素(GC)が生成された。以上、炭素系材料の分解は確認でき、レーザーの照射強度および成膜状態から見て光化学反応が誘起された可能性は高い。
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[Publications] 片岡俊彦 他: "エキシマレーザーによる基板表面凝集相の光化学反応" 精密工学会1996年度関西地方定期学術講演会講演論文集. 109-110 (1996)
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[Publications] 平野 均 他: "非経験的分子軌道法を用いた窒化物セラミックス薄膜形成における窒素分子と金属の反応解析" 精密工学会誌. 62[7]. 1024-1028 (1996)
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[Publications] 森 勇藏 他: "回転電極を用いた大気圧プラズマCVDによるSi薄膜の高速成膜に関する研究(第3報)-a-si:H成膜プロセスにおけるパウダーの影響-" 1996年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 85-86 (1996)
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[Publications] 稲垣耕司 他: "半無限表面の電子状態の計算とそれに基づく光反射率スペクトルの解析" 1996年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 87-88 (1996)
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[Publications] 稲垣耕司 他: "量子力学の第一原理に基づく電子状態の計算:-Si光反射率スペクトルの面方位依存性の解析-" 1996年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 1111-1112 (1996)