1995 Fiscal Year Annual Research Report
遊離微粉ダイヤモンドによるファインセラミックスの超精密研削加工法の開発研究
Project/Area Number |
07555042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中島 利勝 岡山大学, 工学部, 教授 (80026038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 一仁 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10223918)
塚本 真也 岡山大学, 工学部, 助教授 (80163773)
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Keywords | 超精密加工 / 遊離微粉砥粒 / 吸引加工 / キャリア / 絞り / クリアランス |
Research Abstract |
遊離微粉ダイヤモンドを用いてファインセラミックスを超精密研削する加工法の開発ならびにその加工現象を解明するために、次の2つの項目について以下の結果を得た。 1.加工点へ遊離砥粒を供給する手法の検討と加工装置の試作 微粉砥粒を加工点に供給するためにはキャリアが必要であるが、キャリア自体の粘弾性が工作物への砥粒の干渉に及ぼす影響を考慮して水をキャリアとして選定した。さらに、キャリアに一定の流れを与え、その流れの経路を局部的に絞り込むことによってキャリアの流速増加させ、流れの方向を工作物に向けることでキャリア内に混入した微粉砥粒を工作物表面に干渉させる加工方式を考案した。この加工原理を基にして、超精密吸引加工装置を試作した。 2.遊離微粉砥粒による加工現象の解明 超精密吸引加工装置を用いて加工を行った結果、絞り部において前加工面に存在する加工痕が除去され、滑らかな表面が得られることが顕微鏡による観察によって確認され、本加工法による加工効果が明らかになった。また、加工現象は絞り部における最絞位置から下流方向にわたって顕著に現れており、最も加工が進行する位置における材料除去速度は約17nm/minと極めて微少な加工現象が発生していることがわかった。さらに、最絞位置におけるクリアランスが加工能率に影響を及ぼし、加工能率を最大にする特定のクリアランスが存在することが確認された。
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