1995 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスベアリング高寿命化用シュリンクフィッターの開発
Project/Area Number |
07555053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
新田 勇 新潟大学, 工学部, 助教授 (30159082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹林 博明 光洋精工, 軸受開発部, 課長
岩渕 明 岩手大学, 工学部, 教授 (00005555)
横山 誠 新潟大学, 工学部, 講師 (20230667)
原 利昭 新潟大学, 工学部, 教授 (50134953)
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Keywords | セラミックスベアリング / シュリンクフィッター / 高温 / すきま / 振動 |
Research Abstract |
これまで,セラミックスベアリングが積極的に高温下で使用できなかったのは,金属とセラミックスの熱膨張係数が異なるために高温下で結合部に異常に大きなゆるみや締まり過ぎが生じるためであった.そこで,新しい機械要素であるシュリンクフィッターを試作し,セラミックスベアリングの取付けに適用して熱膨張差による問題点を解決することを試みた. 本年度は,ベアリング試験装置の設計と試作を行った.装置は本年度末に完成予定である.そこで,本年度の実験は既存の試験機を改良して行った.実験条件は,温度200℃,垂直荷重3440N,回転速度7000rpmである.潤滑油量は,20cc/minまたは200cc/minとした.使用したベアリングは6204相当のものである.今回は,主にベアリング外輪と金属ハウジングの間の高温下における隙間が試験ベアリングの寿命に及ぼす影響について調べた.シュリンクフィッターを使用しない場合は,計算上で約77μmの隙間が生じが,シュリンクフィッターを入れると隙間は約16μmとなる.潤滑油量が20cc/minのときは,シュリンクフィッターを入れないと回転中の振動が大きくなった(シュリンクフィッターなしの2倍).潤滑が不十分なため玉と内輪(外輪)等の間の摩擦が振動の発生源となるが,シュリンクフィッターで隙間が少なく抑さえられているので振動が少なくなったと考えられる.潤滑油量が200cc/minのときは,潤滑油量が20c/minのときよりは振動が小さくなった.シュリンクフィッターを使用した場合としない場合を比べると,シュリンクフィッターありの方が振動値は大きくなった.これは,シュリンクフィッター材のアルミのヤング率が低いことが原因であると考えられる.次年度は,垂直荷重の影響を調べる予定である.
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