1996 Fiscal Year Annual Research Report
シャフトレス・ベアリングレス・アキシャルギャップモータの開発
Project/Area Number |
07555088
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
深尾 正 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016545)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 明 東京理科大学, 理工学部, 講師 (30207287)
道岡 力 東京工業大学, 工学部, 助手 (40262282)
高橋 宏治 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10179484)
|
Keywords | ベアリングレスモータ / 磁気浮上 / リラクタンスモータ / 永久磁石モータ / アキシャルギャップモータ / 高速モータ |
Research Abstract |
本年度は、回転子上側が永久磁石機、回転子下側がリラクタンス機とする試作機を用いて、まず永久磁石機による上向き吸引力、次にこの結果をもとにリラクタンス機によるアキシャル方向制御系を中心に、理論的,実験的に検討を行い、以下の結果を得た。 1.アキシャル方向の吸引力は、回転子のアキシャル方向の変位,アキシャル方向の荷重による電動機電流の変化,回転角度による磁極面積の変化、等によって変化する。これらの原因でおこるアキシャル位置制御系の定数変動を定量的に把握し、回転子のアキシャル方向の変位が最も大きな影響を与えることを明らかにした。 2.動作点を決定する際の考慮すべき条件を明らかにし、動作点を中心にアキシャル方向に変動しても位置制御系が安定であるためのH∞制御器を設計し、そのロバスト安定性を実験で確認した。 3.アキシャル力はリラクタンスモータの励磁磁束だけでなくトルク分磁束によっても発生するので、アキシャル方向の制御を行ってトルク分電流を流すと励磁電流が減少する。このため、発生トルクには最大値が存在することを明らかにした。 4.回転子の軸方向位置を変化させることにより、トルクの最大値を一時的に増加させることが可能であることを明らかにした。 5.アキシャル位置制御と傾き制御を行い、3軸制御での完全非接触浮上・回転を実現した。 6.傾き力を発生させることによりアキシャル方向にも吸引力を生じることを示し、この吸引力を考慮してアキシャル位置制御を行う必要があることを明らかにした。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 坂本 友和: "ベアリングレスリラクタンスモータの位置制御電流の電動機特性に対する影響" 電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-96-39. 91-100 (1996)
-
[Publications] キッジャ チョンカワンユン: "シャフトレスアキシャルギャップベアリングレスモータの傾き制御" 平成9年電気学会全国大会講演論文集. 5. (1997)
-
[Publications] 冨田 一郎: "ディスク型ベアリングレスモータの運転状態の変化による定数変動" 電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-97-10. 57-62 (1997)
-
[Publications] 田北 英樹: "ベアリングレスリラクタンスモータのモータ定数測定方に関する検討" 電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-97-10. 63-68 (1997)
-
[Publications] 新保 圭介: "シャフトレスアキシャルギャップベアリングレスモータのギャップ長と最大トルク" 平成9年電気学会全国大会講演論文集. 5. (1997)