1996 Fiscal Year Annual Research Report
分散設置を可能にした配電系統用アクティブ・パッシブ併用フィルタの開発
Project/Area Number |
07555092
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
赤木 泰文 岡山大学, 工学部, 教授 (80126466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英明 岡山大学, 工学部, 助手 (40238580)
小笠原 悟司 岡山大学, 工学部, 助教授 (40160733)
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Keywords | 電圧高調波 / アクティブフィルタ / パッシブフィルタ / 高調波拡大 / 高調波ダンピング / PWMインバータ |
Research Abstract |
近年,5次・7次などの特定次数の高調波拡大現象が配電系統の電圧ひずみの原因であることが指摘されている。本年度は,このような高調波拡大現象の抑制を目的とした配電系統用アクティブ・パッシブ併用フィルタを設計・製作した。これは,パッシブフィルタと小容量アクティブフィルタを直列に接続したシステム構成に特長がある。前年度に設計・製作した配電系統シミュレータ(200V,60Hz,20kVA)にアクティブ・パッシブ併用フィルタを接続し,その動作原理と設置効果を実験により確認した。アクティブフィルタの主回路には,3台の単相フルブリッジ電圧形PWMインバータを使用した。系統インダクタンス(6.8%)との直列共振により,5次高調波が拡大するように進相コンデンサ(0.3pu)を接続した。また,5次以外の高調波拡大を抑制するためにハイパスフィルタを接続している。実験では,上位系統に存在する5次高調波電圧を模擬するために,三相PWMインバータを用いた高調波発生装置を接続した。本年度の研究成果をまとめると,以下のようになる。 1.アクティブフィルタを投入する前は,高調波発生装置が発生する2%の5次高調波電圧が受電端では系統インダクタンスと進相コンデンサとの高調波拡大現象のために,3倍(約6%)に拡大する。 2.投入後の5次高調波電圧は,投入前に比べ約1/5に抑制されている。このことは,アクティブフィルタが配電系統の高調波拡大現象を効果的に抑制できることを示している。 3.アクティブフィルタ容量は配電系統容量の約0.6%で済むことを確認した。
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Research Products
(1 results)