1995 Fiscal Year Annual Research Report
アモルファス磁気繊毛と異方性薄膜磁石を組み合わせた高トルクマイクロモータの開発
Project/Area Number |
07555103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 二郎 九州工業大学, 工学部, 教授 (40108668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 慎次 安川電機製作所, 研究所, 研究員
太屋岡 篤憲 北九州工業高等専門学校, 助手 (60236768)
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Keywords | マイクロモーター / 薄膜磁石 / 磁気繊毛 / 陽極酸化法 |
Research Abstract |
電磁型アクチュエータでは空間の磁束を媒介にして駆動力が発生するが、小型のアクチュエータにおいては空間ギャップは磁路長に比較してマイクロ化が困難である。このため大きな駆動力を得るには、マイクロ化に伴い増大する磁気抵抗に関する対処が大きな課題である。この難点を克服するため、本研究では、高保磁力Nd-Fe-B薄膜磁石にアモルファス磁気繊毛を組み合わせて、薄膜磁石のエネルギーを有効に引き出すことにより、高トルク特性を有するミリサイズモータを開発することを試みた。その結果以下の事柄が明らかになった。 (1)高アスペクト比磁気繊毛の開発: 磁気繊毛は従来交流電着法により作製されており、アスペクト比が10以下に制限されていた.我々はバリア層と呼ばれているアルミナ中に微細孔を貫通させることにより、直流電析法の適用を可能にした.この事により、原理的には1mm長、アスペクト比で10^4の磁気繊毛が作成可能となった.高アスペクト比のアモルファス磁気繊毛は十分にフレキシブルであるので、接触型のアクチェ-タへの展開が可能と考えられる. (2)高エネルギー積Nd-Fe-B異方性薄膜磁石の開発: 高エネルギ積異方性薄膜磁石に関しては、厚膜化に伴う結晶粒の粗大化を抑制する方法の問題が残された.これに対する対策として、数ミクロンの薄膜磁石を軟質磁性膜できった形の積層膜にして両者を交換結合させ、スプリングマグネットとすることで高エネルギ厚膜磁石の実現が可能であると考えられる。
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