1995 Fiscal Year Annual Research Report
被爆量を低減した超高感度X線イメージプレートの開発
Project/Area Number |
07555115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
白水 俊次 長野工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (80259861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 正一 東芝リビングサービス(株), 主任
押田 京一 長野工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (90224229)
中沢 達夫 長野工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (70126689)
伊藤 陽之助 長野工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (70259860)
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Keywords | X-ray Image / Image Plate / Avalanche effect / Zeroradiography |
Research Abstract |
本研究は、当高専の未経験分野であるため、設備の立ち上げから始めざるを得なかった。内定通知を受け、ただちに本研究に必要な各種設備の発注を開始した。主なものが、(1)TVカメラ用X線検査装置、(2)高性能多機能ビジコンカメラである。前者は被検体にX線を照射するためのX線発生装置と被検体を収納して、X線の外部漏洩を防ぐ鉛精密閉構造の大型ボックスである。一方、後者は、本研究の重要ポイントで、超高感度スーパーハ-ピコンTV撮像管専用のTVカメラ一式である。X線発生装置から出たX線が被検体に照射され、透過したX線が蛍光体膜を発光させる。この微弱な発光を反対側から上記のスーパーハ-ピコンTVカメラで観察して、各種の信号データおよび画像データが得られる。平成7年11月末に両者が入荷し、12月始めになって、X線照射とTV画像の再生ができるようになった。 申請書にても述べたごとく本研究の目的は、被検体を透過したX線で蛍光体を発光させ、この微弱な蛍光で感光体膜上に、像の明暗に応じた電位分布を得ることである。将来、企業化を目指す最終ターゲットは高輝度X線蛍光増感膜と膜内部で雪崩効果により電子像倍を行う感光体膜とを一体化した超高感度X線イメージングプレートである。現在、雪崩効果によって信号電子の内部増倍を行ってなおかつ、画像を再現し得るものはスーパーハ-ピコンTVカメラしか無い。したがって、上記(1)(2)の装置を介することによって、技術的には本研究の目的であるイメージングプレートの感度に関する技術データを取得することができる。(1)(2)を通しての最終調整がまだ残っている段階ではあるが、予備的実験データの解析から、我々が従来まで研究してきたX線蛍光増感紙と有機感光体膜とを積層一体化させたX線イメージプレートに比べ、数10倍の感度向上が狙える、つまり従来と同じ画質を得るには数10分の1のX線照射量に軽減できる見通しが得られた。
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Research Products
(2 results)