1995 Fiscal Year Annual Research Report
プレストレスされたジオテキスタイル補強土工法の開発
Project/Area Number |
07555150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
龍岡 文夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 修 (財)鉄道総合技術研究所, 土質基礎研究室, 室長
田中 忠次 明治大学, 農学部, 教授 (70167500)
佐藤 剛司 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30092224)
小高 猛司 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00252271)
古関 潤一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30272511)
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Keywords | ジオテキスタイル補強盛土 / プレロード / プレストレス / 磔のレオロジー特性 / 実大模型実験 / 大型三軸試験 / リラクゼーション / クリープ |
Research Abstract |
本研究で開発・実用化を目指すプレロ-ディド・プレストレスト補強土工法は、以下の4つのメカニズムによって、その効果を発揮することを確認した。(1)無補強盛土よりも大き鉛直プレロードを破壊させずに加えられる。また、除荷により盛土は準弾性状態になり、変形は小さくなる。(2)プレストレスにより盛土に大きな鉛直応力が作用するため、盛土の鉛直方向の剛性が大きくなる。(3)プレストレスとして存在するタイロッドの引張力等によって、新たに盛土に加わる荷重の何割かはTの減少により分担されるため盛土自身に新たに加わる荷重は小さくなる。また、引張にも耐えうる盛土となる。(4)補強材にもプレストレスが導入されるため、水平方向の盛土変形は拘束される。上記(2)(3)はタイロッドに引張力として作用するプレストレスが長期的に維持されて実現される。そこで、本年は実物大の補強盛土にプレロードをかけ、除荷後に上下載荷盤を拘束し、タイロッドに作用するプレストレスの長期観測を行った。プレストレスは時間に伴い緩和してゆくものの、その緩和速度は徐々に小さくなってゆく。また、プレロード時に十分時間をかけ盛土をクリープ変形させた場合は、その緩和率は非常に小さくなった。以上のことから、プレストレスは非常に高い割合で維持でき、本工法の実用化の可能性が非常に高いことが判明した。また、実物大試験により、盛土の磔材料のリラクゼーション特性は本工法にとり重要な要因であることが判明したので、盛土と同じ磔材料を用いて、室内大型三軸試験により各種クリープ・リラクゼーション試験を行い、磔のレオロジー特性について詳細な検討を行った。その結果、十分なプレロードによりクリープ変形を起こさせた後、除荷してプレストレス状態に入ることで、プレストレスは長期的に十分維持できることが要素試験においても証明できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 内村太郎・龍岡文夫・館山勝他: "プレストレス補強土工法の原理と模型実験計画" 第30回土質工学研究発表会概要集. 3. 2387-2390 (1995)
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[Publications] 龍岡文夫・内村太郎・本廣竜三: "PL・PS補強土工法のメカニズムと磔のレオロジー特性" 第31回地盤工学研究発表会概要集. (1996)
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[Publications] 内村太郎・龍岡文夫・館山勝他: "実物大PL・PS補強土模型におけるプレストレスの変動" 第31回地盤工学研究発表会概要集. (1996)