1995 Fiscal Year Annual Research Report
合理的な地盤の補強機構の解明と補強地盤の解析・設計法の開発
Project/Area Number |
07555153
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中井 照夫 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (00110263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 仁 住友大阪セメント, セメントコンクリート技術開発センター, 室長
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Keywords | 複合地盤 / 固化地盤 / 補強土地盤 / 改良形式 / 有限要素法 / 圧密速度 |
Research Abstract |
合理的な地盤の補強法について検討するため、今年度は複合地盤(サンドドレーン工法あるいはサンドコンパクションパイル工法で改良した地盤)の最適な改良形式について実験・解析の両面から検討した。 まず、通常の杭状改良した地盤要素と格子状改良した地盤要素の1次元圧密試験を砂の置換率を変えて実施した。その結果、低置換率では同じ改良率でも格子状改良の方が杭状改良よりも沈下が早く進み圧密速度が速いことが分かった。一方、サンドコンパクションパイルのように砂の置換率が大きい時はむしろ杭状改良の方が格子状改良よりも早く沈下が終了することが示された。このような改良形式および置換率のちがいによる地盤の圧密特性の差異を説明するために、粘土のモデルとしてt_<ij>-clay model、砂のモデルとしてt_<ij>-sand modelを用いた上述の標準圧密試験の土・水連成有限要素解析を行った。解析結果は改良形式と置換率の違いによる圧密速度の差を定量的によく説明した。 次に、多次元圧密問題に適用するためマルチリンクエレメントを導入した多次元圧密解析を行ったが、結果は1次元圧密問題同様置換率が小さいときは格子状が、置換率が大きい時は杭状改良が有効であることが解析的に示された。最近では改良材(砂)の確保が困難であるため低置換の改良が多用される。格子状改良は杭状改良より少ない置換率で同等の圧密速度得られるので、資源的活用の面からも有効な改良形式であるといえる。 今後は、セメント等に固化地盤、補強地盤についても最適な改良方法、改良形式を実験・解析の両面から検討する予定である。
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