1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555170
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Research Institution | the University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 弘泰 東京大学, 工学系研究科, 助手 (90251347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 友矩 東京大学, 工学系研究科, 教授 (80010784)
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Keywords | 活性汚泥法 / シミュレーションモデル / 生物学的リン除去 / 生物学的窒素除去 / IAWQ活性汚泥モデル |
Research Abstract |
活性汚泥法に対し、リン・窒素の除去などの高度処理が要請されるようになり、プロセスの設計および制御方法の最適化が求められるようになった。そのためには活性汚泥プロセスの挙動を的確にシミュレートするツールが必要になってくる。本研究では、最も信頼できる活性汚泥数学モデルとして認められている国際水環境学会(IAWQ)のモデル“Activated Sludge Model(以下ASIMと略す)"を基本として、窒素・リンの除去も含めた活性汚泥法の設計制御のための基幹モデルになりうるモデルの開発を目的として研究を行った。昨年度はASIM Ver2.2をシミュレーションシステムとして用い、重要なパラメータについて実処理場のデータを用いてキャリブレーションの方法について検討を行った。 本年度はまず、生物学的リン除去プロセスで代謝上重要な位置を占めているグリコーゲン及びポリヒドロキシアルカノエ-トの自己分解定数を決定した。グリコーゲンの代謝は重要であるにも関わらず、ASIM2.2には含まれていなかった。また、活性汚泥中の加水分解酵素は主としてフロックの内部に存在すること、加水分解酵素の活性は嫌気・無酸素・好気条件でほとんど違わないことを確認した。シミュレーションシステムの基本的な部分は完成させることができたが、ヒューマンインターフェースの改良や、加水分解にかかる動力学に関する更なる検討が将来の課題として残された。
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